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目が覚めるといつも通りあの独特な香りがする白いベッドの上。
いつもと違うのは口元に付けられた酸素マスクと5人が居る部屋ではないってことだけ。
あーあ、なんでこうも思う通りにいかないものか。
悔しさやもどかしさで胸も頭も全身に黒いモヤが覆っているような気分。
特にどうしたいというのも無く、ボーッとしていると阿部ちゃんが近づいてきた。
「樹、起きてるね。もうキツくはない？」
「…ん。」
「じゃあもう話すよ。どうして許可も出てないのに外に行ったの？勝手にフラフラと出歩くなって今までしつこく言ってきたはずだし分かってるでしょ。先生たちは樹たちの体のことを思って出るなってことにしてたのも分かるはずなのに。色んな人を困らせたっ「もういいって。」
は？」
「……ほんと先生たちは見えるとこだけしか考えてないね。
俺さ、毎日窓から外を見るのね、部屋の。そして目に入るのは友達とガヤガヤしながら家に帰っている中学生…小学生くらいの子はキャッチボールしててさ。
でも羨ましくて、出来ないこの環境がもどかしいし辛いわけ…
俺だって青春らしく自転車で友達と走ってみたかったのよ。叶いっこないけど。
どんだけ体が辛くなってもいいから、外でのんびりしていたかっただけなのに。
それさえも俺は許されないんだね。」
なんかもうむしゃくしゃして、苦しくて。
ポロッと1粒涙が零れ落ちた。
こんなこと言ったって阿部ちゃんは困るだけ。
もう正直どうでもいい。どう足掻いても悪いのは勝手に出た俺なんだからさ。
「こんなひねくれた患者でごめん。」
とりあえず謝る。
「…樹。ごめんね。」
「え？なんで阿部ちゃんが謝るのさ笑」
予想の返しではなく謝ってきたことに少し驚く。
「ほんとに全然樹の気持ち考えてあげられなかったんだね、俺って。確かにもう中学生だし辛いことだし。
ほんとごめんね。
…でも樹の事を、ひねくれた患者だなんて思ってないから。ずっと大好きだし大事な患者さん。だから苦しい思いして欲しくなかったのよ。でもそれが樹にとっては辛かったんだもんね。ほんとにごめん。…許してくれない？」
こんなしっかり謝られたことが無かったからほんとに驚く。
それと同時にモヤモヤも取り除かれていった。
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ひー(プロフ) - 檸檬餅 .*゜さん» 返信ありがとうございます。そうです！浦島的解釈が近いかなと（分かりにくくてすみません）いくらでも待ちます(*^▽^*) (2022年3月24日 0時) (
レス) id: ce8d850f3a (このIDを非表示/違反報告)
檸檬餅 .*゜(プロフ) - ひーさん» リクエストありがとうございます☺️犬が子供たちに虐められてるって解釈で大丈夫でしょうか…リクエストから作るのは初めてなので上手く書けるかは分かりませんがやってみます💪(書きだめ無いので時間取るかもです…) (2022年3月23日 6時) (レス) id: 83c490bf60 (このIDを非表示/違反報告)
ひー(プロフ) - リクエスト失礼します！大我くんが定期検診が鬱で散歩とかしてたら、犬が他の入院してる子供たちにいじてられてて、守ろうと庇って怪我…とかできますか(>_<) (2022年3月23日 0時) (レス) @page40 id: ce8d850f3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：檸檬餅 .*゜ | 作成日時：2021年12月2日 21時
