sweet memory

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剛典「・・・未央は、明るくて、
頭も良くて。
スタイリストとしての腕も良くて。
俺らメンバーは本当に信頼しきってた。



臣さんと付き合ったのも
あからさまに二人がいい雰囲気だったから
俺らがくっつけたみたいなもんでさ。



・・・でも」



剛典くんの顔が険しくなった



剛典「週刊誌に、撮られちゃったんだよね。
それで、未央は
スタイリストを辞めることになった。



それからも、二人は付き合ってたんだけど



R.Y.U.S.E.I.って曲、知ってる？」



「うん・・・なんとなく。
レコード大賞取ったよね？」



剛典「そう。その曲を皮切りに
色んな人たちが俺らの楽曲を聴いて
くれるようになって



当然、俺らも忙しくなったし
臣さんはちょうど、映画のプロモーションも
重なって



未央に会えない日々が続いたんだ」



「スタイリストじゃなくなった未央さんは
一般の人に戻ったんだもんね。
仕事として会えてた彼氏と
家でしか会えなくなった・・・ってことか」



剛典「・・・そう。
なかなか臣さんも、自分の家にすら
帰れない時もあったから
未央と会う時間なんて作れなかった。



臣さんも、忙しかったからか
未央に連絡しない時もあったし
最初はそれでも何とか続いてたんだよ。



・・・でも、ある日
未央が急に事務所に乗り込んできたんだ。



臣さんに縋り付くように、
会えない不満とか、連絡取れない歯痒さとか
全部ぶちまけてきたんだけど



臣さんは、ごめんな、ごめんな、って
ずっと未央に謝ってた。



その数日後。
未央が、自分の命を絶とうとしたって連絡が
他のスタイリストさんから入ったんだ」

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