sweet memory

33 〜広臣side〜 ページ34

撮影も順調に進んで



ガンちゃんと飲みに来た。



剛典「・・・へぇ〜」



ガンちゃんが俺の顔をじろじろ見る。



広臣「・・・なんだよ」



剛典「いや、臣さん、結構本気なんじゃないっすか？好きなタイプじゃないとか言ってたのに」



確かに
今まで付き合った女と比べると
Aはタイプが違うかも



すげぇ美人ってわけじゃないけど
でも普通に可愛いし
雰囲気がものすごくいい。



背も高くないし
モデルの子みたいにすっげー細いとかでもない
(太ってるわけじゃねぇけど)



そう、いたって "普通" の女の子。



剛典「なんか、惹かれちゃいますよね〜
普段、綺麗な女の子ばっか見ちゃったり
してるからですかね？」



広臣「え、ガンちゃんも気になるの？」



剛典「・・・だったらどうします？(笑)」



広臣「え！それはちょっと・・・」



最近絶好調のガンちゃんに
勝てるわけないじゃん



思わず本音が出ちゃって
ガンちゃんが口を大きく広げて笑った



剛典「だーいじょうぶっすよ！！
Aちゃん、素敵な人だと思いますけど
そういう対象で見たことはないです(笑)」



そっか・・・良かった



剛典「・・・臣さん、あの時のことは
もう忘れていいと思いますよ




あの子と、Aちゃんは絶対違います。
あんな事には絶対ならないですよ。



だから・・・臣さん。
自分の気持ちに、正直になってみたら
どうですか？」



・・・あの時、か。



俺が



一般人の女の子を好きにならないと



決めたきっかけ。



広臣「・・・そう・・・かもな」



何か決定打があったわけじゃないけど



Aなら、大丈夫なのかも知れない。



もう一度、信じてみようかな



そう思いながら、ビールを口に運んだ。

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