検索窓
今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:81,654 hit

happybirthday 2 ページ24

綺麗に盛り付けた料理を
つまみ食いのようにポイと口に運ぶ。


……美味し。





飾り付けは、
面倒だから明日片付ければ良っか。

ケーキはどうしよう、
今食べる気分じゃないし…明日までもつよね?





意外にも冷静な頭で、
一つ一つ整理していく自分が怖い。

さっきまでの浮かれた気持ちは…
とっくに忘れた。

だから、私は別に平気…。







Prrrr...Prrrr...


「ごめん!ほんとごめん!」
「あーいいよいいよ、仕方ないよ」
「だって…色々準備してくれてたんでしょう?」


リョウク…そんな悲しそうな声しないで。
今日はあなたの誕生日なんだから。


「それより……リョウク?」
「ん?」
「誕生日おめでとう」



そう言ったと同時に涙が零れた。


…直接言いたかった。
…プレゼントも今日渡したかった。
…飾り付けも料理も、褒めてもらいたかった。



一度そう思い始めてしまったら…
溢れてくる涙はどんどん量を増す一方で。






ーーガチャ



部屋の扉があく音がして、
目をごしごし擦りながらそっちを振り向く。



「リョウク?なんで?仕事は?」
「終わらせてきた」
「そんな…無理して来なくて良かったのに…」
「嘘つき。来て欲しかったくせに」
「…そんなこと、ない」
「じゃぁなんでそんなに泣くの」
「だって…」



近寄って来たリョウクにふわっと抱きしめられる。


「ごめんね、遅くなって」
「んーん」
「飾りつけすごいね、がんばったね」
「うん」
「ご飯も美味しそう、早く食べたい」
「うん」
「ねぇ、言ってくれないの?」


…えっ、あ、そっか。
少し身体を離して、彼の顔を見上げる。

「リョウク、誕生日おめでとう」



誕生日が終わる3分前に交わしたキスは、
涙で少ししょっぱい味がした。




fin.

家出 1 -YS-→←happybirthday 1 -RW-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (134 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
212人がお気に入り
設定タグ:superjunior
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

moooo(プロフ) - あゆいなさん» いえいえ、こちらこそ本当にコメントありがとうございました^ ^  (2014年4月28日 21時) (レス) id: d63c73434e (このIDを非表示/違反報告)
moooo(プロフ) - みみももさん» わーよかったです^ ^ ドンヘのお話は私もお気に入りなんです← (2014年4月28日 21時) (レス) id: d63c73434e (このIDを非表示/違反報告)
あゆいな(プロフ) - ひゃー。ぎゅのお話、めちゃくちゃ理想的~。ありがとうございました。 (2014年4月27日 12時) (レス) id: 1cad9165b5 (このIDを非表示/違反報告)
みみもも(プロフ) - ドンへいい(^^)ギュもいい(^^) (2014年4月27日 11時) (レス) id: d876a8fd94 (このIDを非表示/違反報告)
moooo(プロフ) - あゆいなさん» コメントありがとうございます^ ^ ヒョクちゃんはきっとSJで1番サプライズとか上手だろうなと勝手に思って書きました← 次はぎゅを書きます、楽しみにしていてくださいね。 (2014年4月25日 23時) (レス) id: d63c73434e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ももか | 作成日時:2014年4月23日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。