愛と歌声を失った少女【暗殺教室】 (ページ29)

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【翌朝】

いつもより少し遅めの登校で廊下を歩くと殺せんせーと会った

殺せん「おや月島さんおはようございます」

A「…おはようございます」

殺せん「今日は少しギリギリだったんですね」

A「…すいません」

殺せん「いえいえチャイムが鳴る前なので大丈夫です

このまま先生と教室に行きましょう」

A「……(ｺｸｯ」

殺せんせーとAは少し話しながらも教室へ向かう
隣でため息が聞こえた

殺せん「はぁ…

……計算外です
ジェラートを買うお金が無いとは

給料日まで収入のアテも無し」

A「(…給料で生活しているの…？)」

地球を滅亡させると宣言した生物が給料で生計を立てている事実にAは何とも言えなかった

歩いていると教室に着き、Aは席に近い扉を開け教室に入る

殺せんも同じように教室に入る

殺せん「おはようございます」

だが教室内はかなり重い空気が漂っていた

A「(…呼吸の音からして気まずい感情…)」

視線が所々、教壇に向いている
重たい空気のなか殺せんせーは生徒達に尋ねる

殺せん「…ん？

どうしましたか皆さん？」

殺せんせーが教壇に目をやるとアイスピックで串刺しにされているタコがあった

A「……。

(どうせカルマの仕業でしょ…)」

カルマ「あごっめーん！

殺せんせーと間違えて殺しちゃったぁ
捨てとくから持ってきてよ」

A「(やっぱり…)」

殺せん「………

わかりました」

殺せんせーはカルマの言うことに承諾するとタコを取り、近づく

Aは席に着き、鞄の中身を出しながらもその様子を見ていた

カルマは背にナイフを隠しつつも殺す機会を伺っている

じわじわと精神的に殺していくことを目的とするといった魂胆だ

((ギュルルルルルルル))

突然、殺せんせーは触手をドリルにするとマッハでミサイル、小麦粉、キャベツ、卵、紅生姜を持つと何か作り始めた

あっという間にカルマの口にたこ焼きが突っ込まれていた

カルマ「！！」

あまりの熱さにたこ焼きを口から吐き出した

殺せん「その顔色では朝食を食べてないでしょう

マッハでタコヤキを作りました
これを食べれば健康優良児に近付けますね

はいあーん」

カルマ「………」

ドリル触手とミサイルの火力であっという間にたこ焼きを作った殺せんせー
一瞬のことにカルマは少し動揺する

殺せん「カルマ君先生はね

手入れをするのです
錆びてしまった暗殺者の刃を」