愛と歌声を失った少女【暗殺教室】 (ページ7)

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【校舎の影】

校舎の影で一人で昼食している少女

教室で軽く話題になっていた月島 Aだ

A「(バレちゃ駄目… 絶対に…)」

長袖のカーディガンとYシャツを捲れば、細い腕に包帯が巻かれている

震える手をもう片方の手で押さえるように掴む

クールで澄ましている顔とは一転、何か怯えている表情になっている

A「(悟られてはダメ… 悟られちゃ…)」

落ち着かせるように何度も自分に言い聞かせる

震えも落ち着き、呼吸も整えると立ち上がると
話し声が聞こえ、息を潜め耳を傾ける

寺坂「落ちこぼれの俺等が百億円稼ぐチャンスなんて…

社会に出たってこの先一生回ってこねえぞ

抜け出すんだよ
このクソみてえな状況から

たとえ…
どんな手を使ってもな

しくじんなよ渚く～ん」

Aは寺坂が小袋を渚に渡したところをしっかり見ていた

Aは寺坂たちが通り過ぎるまで、その場を過ごした

寺坂たちがいなくなったことを確認すると渚の元に行く

A「ねえ…」

渚「っ！！月島さん…」

A「アンタ…」

話そうとした瞬間、先生が中国から帰ってきた

？先生「ただいま帰りました」

渚「おかえり先生

どうしたのそのミサイル」

？先生「お土産です」

どうやら日本海で自衛隊に待ち伏せられて、
ミサイルを撃たれたらしい

ミサイルをお土産にする者がどこにいるだろう？
この地球上、この先生だけだろう

渚「大変ですね標的(ターゲット)だと」

？先生「いえいえ

皆から狙われるのは…
力を持つ者の証ですから」

渚＋A「！！」

？「さ五時間目を始めますよ渚君、月島さん」

渚「……はい」

A「はい…」

先生から距離を取ったところで、Aは口を開く

A「アンタ、寺坂から何か渡されたみたいだけど

暗殺計画なの？」

渚「えっ…あ…うん…」

あまり話すことがなかった人物と会話していることに少し戸惑いながらも答えた

A「まさかと思うけど、危ない計画じゃないわよね？」

渚「う…うん…

何でそんなに聞いてくるの？」

A「別にどうでもいいじゃない

危ない計画じゃないか聞いてるだけよ
ホントにどうでもいいけど」

渚「……うーん…

(意地っ張り…？なのかな…？

というか、同じことを二度言った…)」

A「危なくないなら別にいいわ」

Aは危なくないことを確認すると教室に向かって歩く

Aの後ろで渚は何か思い詰めているように考えていた