大嫌いなはずだった【碓氷真澄】 (ページ9)

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8話告白と失恋ページ9

真澄side

『告白してくれば？』

あいつが言った、たった一言

けど、俺はずっとあいつの悲しい顔が離れない

違う、俺は監督が好きなんだ。

あいつはどーでもいい

どーでもいいハズなのに

碓氷「クソ」

チラつく、あいつの表情が

褒めてくれるって言ってた

だから、俺は監督に告白する

『…うん、嫌い』

監督を嫌う、あいつの気持ちも知りたいのに

知れずにいる

けど、理由は聞けない

まぁいい、俺は監督に告白する

今監督に届ける

___数分後

碓氷「カントク」

立花「あ、真澄くん」

碓氷「カントク、俺…」

立花「なぁに？」

碓氷「監督のことが好きです」

立花「！……」

碓氷「……」

立花「真澄くん、私は_____」

碓氷「えっ……」

昔、恋について色々考えたことがある

人はどうすれば好きになれるのだろうって

俺は監督に会って、気づいた

これが恋なんだって

けど、現実は甘くなかった

『私は、真澄くんのことをそういう風には見れないの。ありがとう、告白してくれて』

碓氷「……」

俺はへなへなとその場にすわりこむ

涙が溢れてくる

止まることを忘れたように次から次へと涙が出る

嗚呼、俺本気で監督のこと好きだったんだ

貴方「真澄」

碓氷「……」

貴方「帰ろ」

今だけは、

こいつの隣にいてもいいですか？

その日の夜、あいつは俺になにか聞くことは無かった。

むしろ、俺から少しだけ距離を置いてるように思えた