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107話 ページ8
佐藤side
貴方「…たすけてッ……」
“たすけて”
彼女は俺の服の袖を掴み、目を合わせてそう言った。
何故Aはこんなモノを着けられている？
誰がこんなことを？
Aは誰に何をされている…！？
佐藤「こんなことしたのッ…誰だ…！！」
そう肩を少し強めに掴んで詰め寄る。
彼女は少し逡巡した後、恐る恐るといった表情でポツリポツリと言葉を零した。
貴方「……ぉ、兄…ちゃん、が…」
お兄ちゃん？
彼女の兄がこんなことをしたと言うのか。
貴方「…ッ！！勝利くッ…！！！」
佐藤「何でお兄さんがっ……ッぐぁ！！？」
突然頭に激しい衝撃が走った。
グラリと体が揺れ、崩れ落ちて行く。
視界が闇に呑み込まれる前に見たのはAの恐怖に怯えた表情だった。
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作者名：ユリ | 作成日時：2021年6月5日 18時
