検索窓
今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:35,254 hit

9話 ページ11

「考え事ですか?僕を前にして?」


『少し黙って…血の流れが早くなるよ。』


「心配してくれているんですか?嬉しいですね。」



未だ失血を続けているイソップに静止をかけ、こんな状況になる前のことを考える。何処で間違ったのか…




暗号機を4台残した状態でオフェンスを吊り、その後来たカウボーイの縄救助を阻止。そして恐怖の一撃。耳鳴りはしていなかったので余裕を持ってカウボーイを近くの暗号機に吊るした。


全てが順調に進んでいった、そこからだった。




技師本体とロボの暗号機が終わり、納棺師の暗号機も暫くして終了。そして技師は救助へ、残っていたロボを駆使しガードをされてオフェンスを救助されると、危機一髪状態のオフェンスが近くの椅子に括り付けられたカウボーイを続いて救助。



この状況に至る時にはもう暗号機は残り1台。まさにハンターにとって絶望的状況だった。


そして私は何とかしてオフェンスをダウンさせる。が、解読加速がかかっていた為かもう既に残り1台は寸止め…



案の定このゲームは負けが決定付けられていて、三人はゲート前。納棺師はギリギリで捕まえることが出来たが、納棺をされていて、棺桶はゲートの付近に。





…どうしたものか…そう頭を抱えて考える。


ハンター故に、やはり全逃げは嬉しいものでは無い。
だが、このまま目前で失血死。となるよりはまだ良いだろう。



仕方ない…



私は大きな溜息をついて壁にもたれかかる納棺師の体に手をかけ、風船に吊り上げて持ち上げる。




『私的にも目の前で失血死されるっていうのは夢見が悪いんだよね。だから吊るからさ、納棺されてるでしょ?そこからさっさと逃げて。』


そう視線を上げて言うと、心底驚いたような、そして不満そうな顔をされる。




「僕と二人きりが嫌なんですか?」



…何言ってんだこいつ。


『はぁ…何でそうなるの…そういう訳じゃなくて、私は人が無駄に血を流すところを見たくないの。』


『僕は別に貴方と居られるなら失血死したって構いません。それに、今回のゲームは如何足掻いても僕らの勝ちでしょう?』


『言い方悪いなぁ…でも、この状況に置いて圧倒的に有利なのは私だからね。拒否権なんて無いも同然。』



私は有無も言わさず彼をロケットチェアに座らせる。


『ほら納棺して逃げて。ゲーム展開が早すぎて私まだ投降出来ないんだから。』


そう言ったは良いものの、何故か彼が納棺される気配は無く。当の本人は俯いたまま。

10話→←8話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (85 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
175人がお気に入り
設定タグ:第五人格 , identityv , 陰キャ組
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

夜桜夜光(プロフ) - 神作品をありがとうございます!神作者様!!!!!!!! (2022年3月21日 18時) (レス) @page8 id: 2f3c4feebc (このIDを非表示/違反報告)
翡翠いろ(プロフ) - あかり510さん» ありがとうございますっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(便乗) (2021年1月18日 19時) (レス) id: c3dcbab85a (このIDを非表示/違反報告)
あかり510 - すき!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2021年1月12日 11時) (レス) id: 3f067938ed (このIDを非表示/違反報告)
翡翠いろ(プロフ) - ことさん» わわ!凄く嬉しいです!ありがとうございます!(*´ー`*)更新頑張りますね!! (2020年5月4日 22時) (レス) id: c3dcbab85a (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - あぁあぁこの小説大好きです、更新頑張って下さい! (2020年5月4日 16時) (レス) id: eda5c7b40f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:翡翠いろ | 作成日時:2020年4月26日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。