19話 ページ20
『また迷惑かけちゃったなぁ』
薬の匂いが漂う。
私はこの匂いがあまり好きではない。生きている事を実感させられるから。
ここに居たら死にもできないし、怪我だって放っといても勝手に治っていく。なのになんでこんなに丁寧に薬を塗ったり包帯を巻いたりするのだろう。
痛みを和らげる為だろうか。
そうだとしたら私には使わないで他の人に使って欲しいものだ。
私は偵察兵で、多少の痛みには耐性はついている。
『エミリーは心配症だなあ…』
でも実際、心配されるという事実は嬉しいので思わず笑みが溢れる。
ガチャ
「あら、もう起きたのね。身体の調子はどう？痛むところはない？」
エミリーは眉を下げて、私にそう言う。
『うん、少し頭痛がするだけ。でも大丈夫だと思う。だから、ね？そんなに心配しないで。』
私はエミリーに笑顔でそう伝えると、彼女は目を潤ませ、服をきゅっと掴みながら再び口を開く。
「貴方は、自分のことには無頓着なのに、人に関してはとても敏感よね…私は、貴方にもっと自分を大切にしてほしい…A、お願いだから無理をしないでちょうだい…！」
エミリーは何処か哀しそうに、そして悔しそうにそう言う。
そんなに不安にさせていただなんて、知らなかった。
ごめんね。エミリー。
でも、
無理をしてでも、守らなきゃいけないから。
それが私の生きる意味だから。
そうでもしなくちゃ、償いきれないから。
だから、
『私は大丈夫、大丈夫だよ。もう心配しないで？…だからさ…そんな顔、しないでよ。』
私は笑顔でエミリーにそう言う。
「全然…大丈夫そうじゃないわよ…」
『うん、ごめんね。』
「貴方って人は、本当にずるい人だわ…」
ベッドの前の椅子に座り、俯きながらしくしくと泣くエミリーの背中を撫でる。
『私のことは気にしないで。大丈夫、だから。』
「それ、自分に言い聞かせてるだけ…ですよね？」
開いたままの扉に寄し掛かり、私を睨む彼は私にそう問う。
『イソップさん…』
・
またキリが悪いっ！！ごめ゛ん゛な゛さい゛！！！
Twitterにてリクエストを頂きました！「猫化」だそうですっ！！んんんんすごく書きたい！楽しみ！！！
ということで、現在進行中であるイソップくんメインのお話が一段落したら番外編として書き入れたいと思います！！！
(ついでにイラストも書いちゃいます！新衣装という設定にします！)
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カシューナッツ炒め(プロフ) - うぉううぉう…めっちゃ面白いですね！！続き楽しみにしてます！！ですが嫌われてる要素が少ないと思います！嫌われストーリーという設定や夢主設定等はめちゃめちゃいいのにそれがもったいないと思います！！応援してます！ (2021年8月24日 0時) (
レス) id: ea7d5bd598 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - 小説自体はとても面白いです。だけどイラストが足枷となってしまってかこれ以上読むことが出来ません。ごめんなさい (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - イラストを載せるのはいいと思うんですが、私はイラスト載せられるとイメージがイラストに定着してしまうので見たい人だけ見れるようにして欲しいです。 (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - ウィリアムくんまさかの左右w (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠いろ(プロフ) - かりんさん» 関係設定を評価してくださるのは本当に嬉しいです！！Twitterフォロー？！もうめちゃくちゃ嬉しいですぅぅ…！！ありがとうございますっ！！ (2020年4月17日 20時) (レス) id: c3dcbab85a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠いろ | 作成日時：2020年3月31日 18時
