お客さん ページ46
最新の合法昔話ショッピおじさんのイラストが好きすぎて思わず書きました
「二百円のお戻しとなります」
淡々と営業スマイルを振りまきながら進めていくレジ仕事
今年の春には社会人になる予定だけど、遊び相手もそこまでいないから代わりにコンビニバイトを入れまくった
別に仕事大好きとか、職場の人と仲いいとか、人と接するのが好きなわけじゃない
けどお金はあればあるだけいいし、社会人になったらひとり暮らしだからなおさらお金がほしい
「次の方、どうぞ」
この仕事で慣れた笑顔を貼り付けたまま次のお客さんを呼ぶ
紫のヘルメットをかぶったままの40代ぐらいの男の人
「あとー…20番」
「はい」
水とお弁当、そして煙草
「以上で1980円です」
「すんません、一万で」
「かしこまりました」
出された一万を手に取り、レジを打つ
「ありがとうございました」
「ありがとうございます」
ぺこり、低くお辞儀をしてから袋を受け取ってそのまま外にへと出て行った
毎日同じ時間に来て、種類は違うけど同じようなものを買って、色んな煙草を買っていく謎のおじさん
私の勤務時間と重なるせいか、大抵あの人のレジ担当は私
毎日レジをしてるからか、はじめの頃よりなんか態度が柔らかくなった気もする
そんなおじさんにときめいてしまう自分がいたけど、それも今日で終わり
「Aさん今日で終わりかー。寂しくなるな」
「店長、今までありがとうございました」
そう、今日この日をもって私はバイトをやめるのだ
なんでって、普通にもうそろ正社員の仕事が始まるから
だから、おじさんともお別れ
漫画みたいに今日で終わりなんですよー、とか話しかける勇気も何もない私は最後のおじさんの声を忘れないようリピートしながら家へと帰宅する
おじさんが若かったりしたらアタックしたのかもしれないけど、そんなこと考えても無駄だとため息をついた
ほら、結婚してるかもしれないし？こんな小娘に告白されたって困るだけだろうし？
……とか考えるけど、全ッ然忘れらんない
引っ越しの準備で寂しくなった部屋でおじさんのことを思い返しながら眠りにつく
黒髪で、太眉の童顔なあのおじさんには枯れ専なんて言葉はあの人には似合わないと思う
あーあ、告白する前から玉砕決定とかサイアク
ま、仕事慣れるのに忙しくっていずれ忘れるだろうし、もしかしたら会社でいい人いるかもしれないし
痛む胸に気づかないふりをしながら、目をつぶった
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百瀬のえる(プロフ) - 25歳shpおじさんとjkちゃん狂おしいほど好きです先生生徒好きは実はここ発祥ですjkとshpの組合せﾝｧ゛゛゛゛ (2020年10月8日 1時) (
レス) id: 90299a5c54 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - えなさん» ありがとうございます！そう褒めてくださるととても嬉しいです…！まだ続編は決めてませんが、そのときはまた見ていってくれると嬉しいです(*´ω`*) (2019年3月8日 10時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。貴方様の綴る物語が大好きで、短編の中にも夢主ちゃんの想いや情景が繊細に書かれていて読みながらとても心を動かされています。別作品もあってお忙しいとは思いますが、次回作があるのであれば心からお待ちしております…！ (2019年3月8日 3時) (レス) id: 4d21cb4889 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - 柚さん» ありがとうございます！カクテルは自分の中でも一番良作だと思っているのでとても嬉しいです。期待に添えるよう、頑張っていきますね！ (2019年3月3日 2時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 素敵です…特にカクテルの話が好きで何回も読み返してしまいます。これからも頑張ってください！！ (2019年3月3日 0時) (レス) id: db3c90213f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜有 | 作成日時：2019年2月19日 14時
