煙草 ページ38
午前2時、丑三つ時
普段ならもう寝ている時間なのに、俺は起きていた
たまたま今日は寝付けず、明日どうせ休みだしと存分に夜更しすることに決めた俺は自分の部屋でだらけまくっている
「暇やな……」
タバコをふかすのもいいが、あまりにも暇だ
本は見飽きたし、仕事は片付けてあるしゲームをする気も起きない
なら寝るかと目を瞑っていても一向に眠気はやってこない
「……あ、喫煙所行こう」
思いたったら吉日、ということで先程まで重かった腰を軽く上げて机に置かれたタバコを持ったらジャケットを羽織って外に出る
こんな深夜でも喫煙所はやってるし、食堂だって開いているこの軍は特殊だなと改めて思う
と言っても普段こんな時間に喫煙所使わんし、食堂なんて以ての外だ
誰か知り合いおらんかな、なんて期待をしながら喫煙所に向かう
普段ならそんなこと思わないのに、どうやら退屈は人の性格すら変えてしまうようだ
コツコツとブーツのヒールの音が響く
どうやら今日は悪戯する幹部も食害する幹部も居ないようで、昼間ではありえないほど静かだった
夜勤のやつも居らんのやな、なんて思いながら怪しく光る喫煙所につく
「……あれ」
中は電気がついており、人がガラス越しから映っていた
それはあまりにも予想外の人間の後ろ姿
少し動揺しながらも態度には出さずドアを開け、その相手に声をかける
「お前、タバコ吸うんやな」
「……うわぁ」
眠たいのかそうでないのか区別がしにくい気だるけな目、いつもは横に縛っている髪を下で結んでおり、服は長袖のTシャツの上にパーカを着た……Aがいた
「うわぁってなんや、うわぁって」
人の姿を見るなり嫌な顔をするAの頬を突く
「君、私がそれやられるの嫌いって知ってるだろ」
「わざとに決まっとるやん」
「はぁ〜〜」
これ以上突くと反撃を食らうのでそこそこにし、自分もタバコに火を付ける
Aはそれを何考えているのか分からない瞳で見つめた
「けど、本当に意外やわ。梅弥タバコ吸えたん？煙嫌がるくせに」
「嫌いだけど」
そう、こいつは嫌煙家気味で食事中タバコを吸うと煙が当たるときだけ脚を執行に狙ってくる
まぁ食事中のタバコ許してる時点でそこまでではないのは知っていたが
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百瀬のえる(プロフ) - 25歳shpおじさんとjkちゃん狂おしいほど好きです先生生徒好きは実はここ発祥ですjkとshpの組合せﾝｧ゛゛゛゛ (2020年10月8日 1時) (
レス) id: 90299a5c54 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - えなさん» ありがとうございます！そう褒めてくださるととても嬉しいです…！まだ続編は決めてませんが、そのときはまた見ていってくれると嬉しいです(*´ω`*) (2019年3月8日 10時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。貴方様の綴る物語が大好きで、短編の中にも夢主ちゃんの想いや情景が繊細に書かれていて読みながらとても心を動かされています。別作品もあってお忙しいとは思いますが、次回作があるのであれば心からお待ちしております…！ (2019年3月8日 3時) (レス) id: 4d21cb4889 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - 柚さん» ありがとうございます！カクテルは自分の中でも一番良作だと思っているのでとても嬉しいです。期待に添えるよう、頑張っていきますね！ (2019年3月3日 2時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 素敵です…特にカクテルの話が好きで何回も読み返してしまいます。これからも頑張ってください！！ (2019年3月3日 0時) (レス) id: db3c90213f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜有 | 作成日時：2019年2月19日 14時
