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「ふぅん」
一応車はあるし、彼女が嫌なら車で行くつもりなのだが特に文句を言われないのでついバイクを利用してしまう。
「おじさんのことだから、車だと煙草吸いまくって副煙流垂れ流すだろうし、私はバイクでいいよ」
考えていたことでもバレたのだろうか、特に聞いてないのに文句を言わない理由を伝えてくる。
それでも煙草をやめろ、とは言わないのが彼女らしい。
エンジンをつけ、アクセルを踏む。
女子高校生をバイクの後ろに乗せてるなんて、メンバーの彼らに知られたら、どんなちょっかいをかけられるのか。
考えただけで恐ろしい。
「あともうちょっとやから、我慢し」
信号待ちのとき、腹に腕を回している腕を軽く叩く。
寒いのか、途中まったく一言も喋らなかった。
「ん」
返されるのはたった一文字の声。
「あ、けどコンビニ寄ってええ？煙草買いたい」
思い出したかのように言うと、腕の力が強くなって腹を締め付けてくる。
痛い。
「うそうそ、冗談やって」
カラカラと笑えば不服そうな声が後ろから聞こえてくる。
「動かすから、舌噛むなよ」
グッとハンドルを握り、注意をかければ声は止む。
家に帰って材料を閉まったら、すぐに晩御飯の用意。
俺は米を炊いてAは材料を切る。
昼飯が完全食と言ったとき、呆れたように目を細めながらも「ご飯は煙草のあて、ですもんね」なんて言われてしまっては言い訳すらできなく。
叱られると思ったわ、と正直に言えば「煙草のあてに完全食はなるのかと考えたら、不思議ではありますけど」と言うAからは可愛げというものが感じ取れない。
温かいシチューに人参のサラダ。
少なめに盛り付けられた茶碗を横目にだらだらと流されているニュースを見る。
ごちそうさまと言ったあとはすぐに部屋に戻って煙草。
まだ彼女は食べていた。
吸い終り、お茶を飲もうとキッチンに行くと彼女の姿はもうなく、片付けられたテーブルしかなかった。
これがいつもの俺ら。
会話を楽しもうとせずにさっさと煙草を吸いに行ってしまう俺のことをどう思っているのか。
どうせ聞いても、それっぽいこと言って自分の感情は伝えてくれないのだけど。
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百瀬のえる(プロフ) - 25歳shpおじさんとjkちゃん狂おしいほど好きです先生生徒好きは実はここ発祥ですjkとshpの組合せﾝｧ゛゛゛゛ (2020年10月8日 1時) (
レス) id: 90299a5c54 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - えなさん» ありがとうございます！そう褒めてくださるととても嬉しいです…！まだ続編は決めてませんが、そのときはまた見ていってくれると嬉しいです(*´ω`*) (2019年3月8日 10時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。貴方様の綴る物語が大好きで、短編の中にも夢主ちゃんの想いや情景が繊細に書かれていて読みながらとても心を動かされています。別作品もあってお忙しいとは思いますが、次回作があるのであれば心からお待ちしております…！ (2019年3月8日 3時) (レス) id: 4d21cb4889 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - 柚さん» ありがとうございます！カクテルは自分の中でも一番良作だと思っているのでとても嬉しいです。期待に添えるよう、頑張っていきますね！ (2019年3月3日 2時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 素敵です…特にカクテルの話が好きで何回も読み返してしまいます。これからも頑張ってください！！ (2019年3月3日 0時) (レス) id: db3c90213f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜有 | 作成日時：2019年2月19日 14時
