カクテル言葉 ページ3
普段は行かない会社の飲み会に珍しくその日は出た。
別に同僚たちと仲が悪いわけじゃないが、出る理由もなかったので行かなかったというだけの話だ。なのに今回出た理由をつけるなら、同僚のコネさんに呼ばれたことくらい。
普段は彼と特別話すわけでもないが、席が隣同士のため他愛のない雑談くらいならばしてはいた。
「どうや、今日。最後くらいにはーって思ったんやけど」
「あー……うーん、そうですね。最後くらいには」
最後。
最後とは何か？それは私がもう時期会社をやめるからだ。
コネさんには以前から話しており、上司には送迎会などはいらないと話していたのだが、ならば送迎会ではなくただの飲み会ならどうか？という話になったのだ。
それもう送迎会じゃね？というツッコミは野暮なのでしないように。ついでにそのときに会社を辞めることを話してしまえばちょうどいいしね。
辞める理由自体も正直ない。
続ける理由もなかった。
趣味はあるけども、極端な私は金を使うときと使わないときの差が酷い。この会社で働いていたときは全く使わなかったので、金が余りまくっているのだ。
給料も普通より少し多いし、実家暮らしだったのもあり余計に金を使う機会がなかったのもある。
ふと、ありきたりではあるが世界を回りたいと思った。
ふと、沢山の本を時間を気にせず読見たくなった。
ふと、勉強をし直してみたくなった。
たったそれだけだ。
それだけで十分だった。
上司もとても良い人で、私の性格を理解してくれており退職届を受理してくれた。感謝してもしきれない、ありがとう上司。
しかもまた仕事したくなったらまた来てもいいからねって言ってくれた。ホワイト企業最高。
あぁうん、それで。
飲み会開始時に辞めることを伝え、同僚や先輩、はたまた後輩からも惜しまれた。飲み会とかそういうのに全く参加してこなかったのに。
優しい人たちだ。
「えー！辞めちゃうん！？」
「えぇ、まぁ」
「うわー、まじかぁ…お前がいなくなったら悲しいな〜」
「まぁお前だしな」
「先輩ですもんね」
一部の人達には飽きられてた気がするけど。
ははは、分かってらっしゃる。
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百瀬のえる(プロフ) - 25歳shpおじさんとjkちゃん狂おしいほど好きです先生生徒好きは実はここ発祥ですjkとshpの組合せﾝｧ゛゛゛゛ (2020年10月8日 1時) (
レス) id: 90299a5c54 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - えなさん» ありがとうございます！そう褒めてくださるととても嬉しいです…！まだ続編は決めてませんが、そのときはまた見ていってくれると嬉しいです(*´ω`*) (2019年3月8日 10時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。貴方様の綴る物語が大好きで、短編の中にも夢主ちゃんの想いや情景が繊細に書かれていて読みながらとても心を動かされています。別作品もあってお忙しいとは思いますが、次回作があるのであれば心からお待ちしております…！ (2019年3月8日 3時) (レス) id: 4d21cb4889 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - 柚さん» ありがとうございます！カクテルは自分の中でも一番良作だと思っているのでとても嬉しいです。期待に添えるよう、頑張っていきますね！ (2019年3月3日 2時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 素敵です…特にカクテルの話が好きで何回も読み返してしまいます。これからも頑張ってください！！ (2019年3月3日 0時) (レス) id: db3c90213f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜有 | 作成日時：2019年2月19日 14時
