人生はこれからだ！ part2

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「福本くん、起きてください。」



福本くんの体を揺らしそういうとパチっと大きな目が開いた。



大「ん〜、あれ？俺寝てた？」




「福本くん申し訳ありません！起こすのを頼まれたのに私が寝てしまって…。」




大「いいで、気にせんといて。今日早起きしたんやろ？俺も寝てスッキリしたし。」




「でも…、」



申し訳なく福本くんの顔が見れなくて俯いていると



大「Aちゃん！」



私の顔を両手でバシッと掴んで俯いていた顔を上げさせる。



「ふ、福本くん?」



福本くんの顔があまりに近くて俯こうとするけど、福本くんの手が私の顔をガッシリと持っていて出来ない。




大「俺がいいって言ってんねんからいいの！あとすぐ俯かない！」



「は、はい！」



福本くんの勢いに思わず返事するとニカッと笑って顔から手を離してくれた。



大「じゃそろそろ教室戻ろか？」



「そ、そうですね。」



借りた本を持ってそこから離れようとすると、今度は手を掴んでくる。



「福本くん…？」



大「Aちゃん、また一緒に図書室で勉強せーへん？」



いつも明るくて笑顔の福本くんが、真剣な顔で私を見つめてそう言うからドキドキと鼓動が大きくなる。



大「あかん…？」



「い、いえ、もちろん私で良ければお付き合いしますよ？」




大「ほんま?!俺Aちゃんとおると、なんて言うか心地よいねん。」


｢ありがとうございます…わ、私で良ければいつでもお供します！｣



大｢やったー、約束な！｣


嬉しそうに手を挙げて喜ぶ福本くん。


福本くんの笑顔ってホンマに名前の通り晴れやかでこっちまで思わず笑ってしまうねん。


でも今度こそはちゃんと寝ないで役目を終えなければ！

そう誓って図書館をあとにした。

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