釣り合う人【岩本照】 (ページ37)

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岩本さんの楽屋はとても整理されていて、岩本さんの香りで包まれていた。

って私めちゃくちゃヤバい奴の考えじゃん！！

無心になろう無心…

岩「Aさん。」

「は、はい！！」

後ろ向きだった岩本さんが私の方に向き直す。

岩「この間は、北斗の前で名前呼んじゃって本当にすみませんでした！
謝って許されることじゃないかもしれないけど…
本当にすいません！！」

深々と綺麗にお辞儀をしてくれる岩本さん。

なんだかこれ、初対面の時思い出すな…

私が反応をしなかったので、岩本さんがちらりと顔を見てくる。

か、可愛い…ってそうじゃなくて！！

「いえ、全然大丈夫ですよ。
言わないで欲しいと言ってるのは私のわがままですし。しょうがないです。
なので顔をあげてください。」

岩「…あと、謝るの遅くなってすいません…
どうしても直接謝りたくて…
でも…」

会えなかった

この1ヶ月間私も会えるんじゃないかと毎回の打ち合わせで期待しては悲しんでた。

だから今こうして会えて話せていることが、

本当に奇跡に近いものだと感じている。

岩「…Aさん、なんで泣いてるの？」

え？