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3【岩本照side】 ページ4

今日は俺だけ滝沢くんと会うことに。

先日決まった舞台のシナリオ担当さんとの顔合わせだとか。

シナリオ担当さんとかめちゃくちゃ怖そう…
何考えてるか分からない顔する人多いし…

俺の主演舞台だから波風立てずに穏便にご挨拶しなきゃ。

入る前に深呼吸をして、中に入る。

「お疲れ様です、滝沢くん。」

「おう!お疲れ〜
今シナリオの方向性とか伝えてた所。」

奥の方に目を向けると、女性がちょこんと座っていた。

俺のことを知っているのか知らないのか分からないけど、ずっと見てくる。

あれ?もしかして俺のファン?なんて思っちゃったりして。

でも初対面だし聞けなくてしっかりと挨拶をした。

「この度は宜しくお願いします。
先生が納得出来る演技を心に留めて、誠心誠意頑張らせて貰います。」

シナリオ担当さんは鞄から名刺をわざわざ取りだしてくれ、挨拶してくれた。

「初めまして、小説家の吉塚桃子と申します。
若輩者ではございますが、クライアント様のご希望のストーリーが作れるよう精一杯努めさせて頂きます。」

え?

小説家の吉塚桃子って……

今度実写映画化する作者じゃん!!

確か北斗が出るやつ。

いやーーそんな凄い人に担当して貰えるんだ俺。

この時俺はニヤニヤが止まらなかっただろう。

頬が緩みきったこの表情、どうか先生にバレてないといいな。

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作者名:かなかな | 作成日時:2021年11月8日 18時

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