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12【岩本照side】 ページ13

今日はAさんと会える打ち合わせの日。

なのに前の仕事が押しに押して時間ギリギリになってしまった。

もう始まってるよな…

俺は駆け足で会議室に向かった。

「すいませんっ…!!!」

肩を揺らしながら入ると、そこには机に突っ伏したAさんしかおらずまだ始まっていなかった。

あれ?俺時間間違えたかな?

携帯を確認すると滝沢くんから連絡が来ていた。

『ごめん!別件で少し…いや多分大分遅れる。
先生にも伝えといて!終わり次第行く。』

分かりました、とだけ返信してAさんに目を向ける。


もしかして…寝てる?


顔に覆い被さってる髪の毛をかき上げると、凄いクマ。


売れっ子小説家さんはもしかして寝れないのか?


前会った時はこんなクマ無かったのに…


つい、クマを触る。


すると俺の手に冷たいものが当たる。


Aさんが寝ながら泣いていた。

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作者名:かなかな | 作成日時:2021年11月8日 18時

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