拝啓俺の王様へ【 ｽｹｽﾀ 】

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「ちょっと話がある」


怜鳳は俺の事を引っ張り
俺は全力で壁に引っ付く
さぁ！体力勝負だ！




うん , 負けました
現役スケーター怖い

潔く廊下に出るとナイスタイミングなのか
誰もいなかった


『それで , 話って何』


「分かってる癖に…何で急に居なくなったの
僕すごい寂しかったんだからね」


怜鳳とは小さい頃からの付き合いなんだ
孤児院で捨てられた俺を拾ってくれたのが怜鳳
俺は篠崎家に沢山良くしてもらった
だから一生篠崎家に仕えるのが使命だ

それに怜鳳は…いや , ここからはやめておくよ
取り敢えず俺からしたら怜鳳は大切な人

だから急に家を出ていったことを怒っているのだろう


「蓮は誰のモノだっけ」


『聞かなくても分かるでしょ

怜鳳のものだよ』


「ん , 良い子」


怜鳳はにこにこと笑いながら
俺の額にキスをし抱きしめてくれた
だから俺も抱きしめ返して怜鳳を安心させる

このやりとりは今まで何回もやったことがある
慣れている訳では無いがもし態と違う答えを言ったりしたら…きっと俺には想像できないような光景を見るに違いない

"態と"ってことは怜鳳のものであることを認めてるのかって？

それが俺にもよく分からないんだ
でも一つだけ言えることはある


『俺も相当好きなんだよなぁ』


「当たり前でしょ」


『はいはい』


こんな時間がずっと続けば良いのに



そう思っている俺は

自分がどれだけ愛されているのか

まだ分かっていなかった




〆 .

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