64 今後 ページ14
『という訳で、結局犯人が誰か分からずじまいだったんだ』
イェジュンさんの話を聞きながら、
左手の治療が進められた。
ヘチャンの問題行動については、まぁ、若干知ってはいたけど。
今は落ち着いてるって話だったし、昔のこと掘り返すのも嫌だろうから聞かなかった。
それに、前任から引き継ぎで貰ったスケジュールを見ると、
そりゃ息も詰まるだろうな、という内容だった。
初めの1週間はとにかく無駄を無くすことと、期日前余裕もって納品することを意識していた。そうすれば秋頃にはまとまった休みが取れるし、ほぼ毎日日付が変わる前には帰してあげられる。
『それで今後のことなんだけど、単刀直入にどうしたい？』
「どう…とは」
『ヘチャンの担当を降りても構わないし』
強い動機がした。どくどくと脈打つのを感じる。
「降り…ないです。これくらいじゃ。降りないです」
イェジュンさんは、少し考える素振りを見せて『そっか。分かった。』と頷いた。
『じゃあ、継続で。明日の仕事は流石に』
「ヘチャンが仕事に行くなら、私も同行します」
『その腕じゃ…』
「骨折した訳じゃないですし、明日は撮影なので、オフショットがメインですから、影響ないかと」
『………そう言うなら任せる。けど、無理はしないで。』
「私は全然平気です、それより。NCTの子たちにも同じように言ってあげてください。」
『…そうだね。うん。』
イェジュンさんは立ち上がり、『それじゃあ僕は帰るけど、また何かあったらいつでも』と言って鞄を手にした。
私は会釈してそのまま廊下に行くのを見守る。
『2人も今日仕事だね。ほとんど寝れないだろうけど、"無理しないように"』
早速伝えてくれているイェジュンさん。
信頼出来る上司でよかったと思う。
『では私もこれで、傷が化膿するようでしたら再度病院にかかってください。』
「ありがとうございました」
お医者さんにも会釈をする。
しばらくしてヘチャンと悠太さんがリビングにやってきた。
『あの、じゃあ。俺はこれで』
「すみません、ありがとうございました」
『いやいや、お大事にしてください』
椅子からは見えないが、玄関から『ヘチャン！また後でね』という声が聞こえる。
『んー！また後で。ありがとうヒョン』とヘチャンが答えた。
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22(プロフ) - ヘチャンとして生きるための支えが、心休まる瞬間がなるべく多くあれば良いなと思っております。 どうかヘチャンもドンヒョクも作者さまも、心身ともに健康に幸せな夜を過ごせますように。 (1月21日 15時) (
レス) id: 3233d5043a (このIDを非表示/違反報告)
22(プロフ) - 初めまして、ヘチペンです。 常日頃自分が抱える、生涯ヘチャンとしてステージに立ち続けて欲しい気持ちと、ドンヒョクとしての穏やかな幸せへの願いに近いものを感じて一気に読ませていただきました。 (1月21日 15時) (レス) @page18 id: 3233d5043a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：？ | 作成日時：2024年1月19日 9時
