【鬼滅】炎柱様だって照れる【煉獄杏寿郎】

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まだ朝日が差していない午前五時頃。
私はゆっくりと起き上がる。昨日は祝言の後派手に宴会を催し、かなり柱の方々に絡まれていたのでさすがに疲労が溜まっていたのだろう隣で眠る杏寿郎さんはまだ夢の中のようだ。


まじまじと寝顔を見るがなんとも麗しい。息を潜めしばらく見つめてしまった。


あぁ、いけない。いくら煉獄に嫁いで2日目だからといっていつまでも寝ぼけているわけにはいかない。


妻の朝は早いのだ。まずは朝餉の準備をせねばと思い布団と出ようとすれば寝間着の袖を引かれた。


起こしてしまったかと思いそちらに目をやれば先程まで隠れていた瞳が少しずつ現れる。


「……ん……」
『起こしてしまい申し訳ございません』


ゆっくりと杏寿郎さんが起き上がる。いつもはきっちり挙げられている前髪も下りていることで何故か普段よりも色っぽい。


まだ完全には覚醒してないのかぽやぁっとしたような状態で杏寿郎さんはへにょりと笑った。


「おはよう」
『おはようございます』


誰でもいいから変な声をあげずにきちんと挨拶が返せた私を褒めて欲しい。


いや、本当にお可愛らしい方だ。普段はあんなに凛々しいのにこんなにも愛らしいところを見せられては心の臓が持たない。


私こんなに素敵な方の妻になったの？


まさに人生勝ち組である。
ありがとう、2番目の姉さん。私幸せだから姉さんも幸せになってね。心の中でそっと祈りを捧げる。


『私はこれから朝餉の準備をしてまいりますが、まだ寝ていらしても構いませんよ？』
「いや、俺も起きて朝の鍛錬をするとしよう」
『わかりました、出来次第声をおかけしますね』
「あぁ、よろしく頼む」

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