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あまりにもド直球な言葉に思わず目を見開いてしまう。いけない、いけない。何とか停止しかけの脳を動かし返答をする。


『随分とはっきりおっしゃられるのですね』
「うむ、どうも隠し事は苦手でな」
「それに貴殿も似たような境遇であるように感じたからな」


頬をポリポリと掻く煉獄様。あら、お可愛らしい──。不覚にもときめいてしまう。


『煉獄様が仰られた通り、私も断れるような立場ではございませんので……』
「では夫婦となる他ないな」
『そうでございますね』
『不出来な女ではございますが精一杯妻としての役目を務めさせていただきます』
「あぁ、俺もできる限りは尽力しよう。杜若殿、これからよろしく頼む!」


ふわりと笑う煉獄様はやはり顔がいい。そして元気と威勢もいい。これからの生活に期待と少しの不安を織りまぜた不思議な気持ちを抱くのだった。



何てものは建前で、1つ言わせていただくが私、杜若A19歳初めてお会いした殿方に恋をしました。


いわゆる一目惚れってやつです。
言われてることは散々だがそれはしょうがないと見ないふり。


あまりにも堂々と言われたので納得してしまったし、それに鬼殺隊ですもの、彼にはやらなければならないことは多い。


それでもこちらを気遣う姿勢や、何より威厳のある煉獄様が一瞬ではあったが凛々しい眉毛をへにょり下げて微笑まれた時心の臓を撃ち抜かれた気分になったのだ。


──これが恋ってやつなんでしょう?


初めてだから分からないけれど名前を付ければ妙にしっくりときた。




でもきっと彼に迷惑をかけてしまうから誰にも内緒にしておこうと思う。



『煉獄様。言い忘れておりましたが私は世間一般的な女としての幸せは掴めなくても構いません』
『貴方様は貴方様の思うままに命を使ってくださいませ』
「ふむ、杜若殿は少し変わった女性だな」
『ふふ、よく言われます』





─────





そんな始まりを経て、私は今日煉獄家へと嫁ぐ。


着る機会などないと思っていた白無垢を見に纏い、少しだけ涙が出そうになったのは私だけの秘密だ。


母上に紅を引いていただく。


「A幸せになりなさい」
『…今までお世話になりました』


煉獄様との会話はそっと胸にしまっておく。杜若A、今日から煉獄Aになります。


一目惚れした殿方と結婚できるとは私人生の全ての運を使ってしまったかもしれない。

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にゃんちゅう(プロフ) - 凄くきゅんきゅんして読んでて楽しいです!更新楽しみにしてます! (2021年1月23日 0時) (レス) id: b651083bfd (このIDを非表示/違反報告)
杏鈴 - 最高!!!! (2020年3月10日 7時) (レス) id: f613416e65 (このIDを非表示/違反報告)
しょっと - どきどきします、最高でした!応援してます!!! (2020年2月24日 0時) (レス) id: 457ce269b7 (このIDを非表示/違反報告)
さささ - たまらなく好きです、夫婦最高たまらんです、、、 (2020年2月20日 15時) (レス) id: 893fe78743 (このIDを非表示/違反報告)
とみおか。 - 煉獄杏寿郎が可愛い!!!!!!よもやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁ!!!……失礼。好きです(( (2020年2月19日 22時) (レス) id: 4f05449344 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水月華 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年2月17日 21時

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