“たくさんの小さな思い出“ ページ22
影浦雅人side
こんな下手くそなやつは初めて見た。出来上がったお好み焼きはぐちゃぐちゃだった。
「お前、これ食え」
俺はあいつに綺麗なヤツを渡した。「俺がこれ食う」と言ったら、『いや、チビ助が綺麗な方を食いなよ！！』
「いや、いいよ、お前に綺麗なヤツやるよ」と言うと『なら、半分こと言うのは？』半分か、まぁいいか
「わかった。」
結局半分こした。
『ごちそうさまでした！！！』
影母「はーい、また来てね！田中さんならいつでも来ていいわよ」
『ありがとうございます！』
影浦「最後まで下手くそだったな笑」
『うるせーぞこの野郎！次来るまでには上達してるからな！！』
影浦「笑待ってる」
『またな！』
ーーーーーーーー
田中 かなた？side
こんな感じで家族ぐるみでチビ助と仲良くなった。
夏休みも過ぎ、チビ助は、“テストで30点取れた！“と報告されたり、チビ助が中学生になり、私は高校三年生になった。大学受験を控えているが受ける気はない。
定期テスト前はチビ助と勉強したり、たまにお好み焼きを食べに かげうら へ行った。相変わらずひっくり返すのは下手くそだった。
夏もすぎ、冬もすぎた。なんと私は高校を卒業した。無事に。あの学校ともおさらばだ。私の元担任と、熱血教師は大泣きしていた。
影浦家族がお祝いしてくれた。嬉しかった。
チビ助があっという間に大きくなり中二になった。さすがに、反抗期になり、一緒にいる時間は減ったかと思いきやそんなことは無かった。
しかも、身長も伸びてもうすぐで越されそうだった。
“縮めよこの野郎、可愛くねーぞ！“
〜〜〜
〇月✕日 △曜日
この日の外は静かで何か嫌な感じがした。
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
ウーーー
大きな揺れがあったあと、警報がなった。なんだなんだと思っていると、
前から走ってきた人が、
“あんた早く逃げろ！“
意味がわからなかった。
何から逃げる？津波？違う、津波なら津波と言うはずだ。なら、なんだ？とりあえずおじさんの言う通り逃げる。どこへ行けばいいんだよ！
ﾄﾞｺﾞｰﾝ!
距離はかなり遠いが、左の方から音がした。走っている足は止めず、左を見る。、、、なんだあれは？！
視界に映ったの、白くて巨大なダンゴムシ？！
『え、キモっ！』
化け物か、、、なるほどそういう事ね。あいつから逃げればいいのか
田中？『お前はもう死んでいる』→←影浦「ハッ！下手くそだな笑」
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作者名：幻蒼影 | 作成日時：2023年10月8日 21時
