五関くんの幼なじみ6

女の子の日1（橋本） ページ9

「おは…ようございます」

楽屋に入るとピリピリとした空気に
身がすくんだ。

ドアに一番近いところにいた
河合君に聞いてみる。

　「この空気、何？」

河「今日はあの日らしいよ」

なるほどと納得する。
月に一回、Aが不機嫌になる時がある。
いわゆる女の子の日だ。

戸「ほら、A
　 お湯もらってきたよ」

机に顔をのせて
前かがみになっている
Aが顔をあげた。

A「しょうちゃん、ありがとう。
　 あ、良亮、おはよう」

そういうと、とっつーからもらった、
お湯入りのペットボトルをお腹にあてるA。

　「A、大丈夫？
　 薬飲んだ？」

ううんと首をふるA。

　「買ってこようか？」

うーんと渋るA。

五「俺らもみんな同じこと言ったんだけど、
　 かたくなにいらないって言うんだよね」

A「だって、痛み止め飲むと
　 眠くなるんだもん」

こうしてれば、良くなるから
と、ブランケットをぐるぐると
腰に巻いていく。

こうなってしまっては、
何を言っても無駄だ。

ため息一つつき
Aの隣りに
座って、Aの腰をさすってあげる。

A「あー、それ楽
　 ありがとう」

塚「おはよ！」

元気よく楽屋に入ってきた
塚ちゃん。

うるさいって
すごい低音でボソッと呟くA。

塚「あれ？Aどうしたの？」

河「今のAに近づかない方が…」

A「だから、うるさいって！」

ビュッと音を立てて、
何か飛んでいった。

パシッ

塚「…あっぶねぇー」

戸「塚ちゃん、A、
　 今日あれだから」

飛んでいったのは、
お湯が入ったペットボトル。

―コンコン―

ササッとブランケットなどを
隠すA。

スタッフ「そろそろ、舞台裏にお願いします」

A「は〜い、行きま〜す」

キリッと顔が変わるA。
さっきまでの姿は俺たち以外には
見せないA。

A「ほら、行くよ〜」

五「あんまり無理すんなよ」

あー、見えて無理してんだろうな。
さて、今日はうるさいやつらから
守ってやろうかな。

中間「お、A.B.C-Z来たな！」

小瀧「A、会いたかった〜」

そっと、とっつーと一緒に
Aの前に壁を作る。

小瀧「なんや、今日はガード堅いやん」

A「ほらほら、行くよ〜」

とジャニストの間をかき分けていくA。
待って待ってと追いかけていく俺たち。
ニコニコとしているが、俺には分かる。
A、超不機嫌。
Aのために
サクッと終わらせましょうか。

女の子の日2(戸塚)→←ワーホリ3☆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す