君に永遠の愛を (ページ38)

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眩しい光が彼らを照らす。

冷静だったAは
その光の中にある人物の影を見て、
思わず飛び出した。

「セティ！」

慌ててレゴラスが呼び止めるも
Aは止まらない。

「ガンダルフ！」

Aの言葉に彼らは驚いた。

「A。よくわしがわかったのぅ」

そこには静かにAを
抱き締めているガンダルフがいた。

「ガンダルフ…貴方は…」

「ちゃんと生きておる。
いや、送り返されたというのが正しいかの」

何か言いたげなアラゴルンの言葉に
答えるガンダルフ。

その冗談めいた言い方に
彼らは表情を和らげた。

「ピピンもメリーも無事じゃ安心せい」

二人の無事を知り安堵する四人。

「さて、次はローハンじゃのぅ」

ガンダルフの導きで森を出た一行は
ローハンの都市、エドラスを目指していた。

その道中、ガンダルフがそっと
Aに話かけた。

「Aよ。わしと離れてから力は使ったか」

「モリアの時のような力は使っておりません。
少しの闇ならば祓いましたが…」

「それでよい。
お前さんは自分を
大事にしないから心配じゃ」

ガンダルフは我が子でも見ているように
優しく彼女を見つめる。

友の娘であり、小さい頃から
彼女をよく知るガンダルフにとっては
もう我が子同然なのかもしれない。

「ガンダルフまで何を言うのですか。
これから先、私の力が
必要になることもあるでしょう。
仲間を守るためならこの力を
出し惜しみするつもりはありせん」

もうあんな思いはしたくありませんから。

そう呟くA。

その会話を聞いていたレゴラスは
内心穏やかではなかった。

今すぐにでも彼女をこの世界から
引き離してしまいたい衝動にかられていた。