君に永遠の愛を (ページ35)

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彼らは何日も走り続け、
ローハンの地に入った。

「赤い陽が登る。血が流れたんだ」

レゴラスは連れ去られた、
Aを想う。

あの時、死ねないと
言い切った彼女を信じた。

あの場で別れなければ
彼女を守ることはできたのだろうか。

もう彼女が手の届かないところに
行ってしまっていたら…。

嫌な考えばかりが頭をよぎる。

「A…」

レゴラスはポンと腰を軽く叩かれた。

「大丈夫。彼女は強い。生きてるさ」

ギムリが励ますように言った。

その時、草原の向こうから
騎馬隊がこちらに駆けてくるのが見えた。

アラゴルンたちは一旦身を隠す。

彼らが通りすぎた時、
アラゴルンが声をかけた。

騎馬隊は旋回して
アラゴルンたちを取り囲んだ。

「ローハンの騎士、エオメルだ。
この地に何用か」

「二人の小さい人と若い女性を見なかったか。
ウルク=ハイたちに拐われて探しているんだ」

「若い女性なら昨日
ウルク=ハイを討伐した場所で出会った。
一緒に来るかと聞いたが
仲間を探すと言ったので、
その場で別れた。
あそこに行ってみるといい」

エオメルが指し示した場所には
黒煙が広がっていた。