君に永遠の愛を (ページ2)

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「エルロンド、泣かないで。

貴方と一緒にこうして
勝利したこと嬉しく思います。

これが聖女としての私の使命。
だから、泣かないで。

いずれまた闇が訪れてしまう。
私の力不足です。

この世界を闇が覆う時、
また聖女が現れるでしょう。

その時は…」

エルロンドの腕の中にいる彼女は
この戦で力を使い果たし
息絶え絶えだった。

「もういい。もういい」

もうしゃべらないでくれとでも言うように、
彼女をぎゅっと抱き締めるエルロンド。

「いいえ、これだけは。

次の聖女が少しでも
幸せな人生を送れるように。

貴方に…

託してもいいですか？」

彼女の言葉にエルロンドはこくっと頷く。

彼女は安心したように彼を見つめ、
そっと彼の手に一つの指輪を握らせた。

「エルロンド、
これは次の聖女が現れた時、
彼女を助けるもの。

次の聖女が力に目覚め、
使命を果たすその時までに、
貴方の庇護のもと、
彼女に闇の力に対抗する力を
お与えください」

わかったと小さく呟くエルロンドに、
微笑む彼女。

「ありがとう」

その言葉と共に彼女は
光となって消えてしまった。

その光は戦いで
傷ついた者たちを癒した。

これが聖女として、
使命を果たした
彼女の最後だった。