五関くんの幼なじみ

俺から見た彼(河合)2 ページ5

キスマイとのコラボ披露が
始まる前の舞台裏の端で、
五関が声を少し荒げているのが
聞こえてきた。
何か、奏に言っているみたいだが、
奏は聞く気がないのか、
そっぽを向いている。

どうしたのかと
聞くために動いたとき、
スタンバイの声がかかり、
仕方なくステージへ歩を進める。

五「無茶するなよ！」

と五関の声が聞こえたかと思うと、
俺の横を奏が通り過ぎていった。

五「河合、悪いが、何かあったら
　 奏のフォローしてやって？」

肩にポンッと手を置かれ、言われた。
さっきので、足でも痛めたのだろうか。
今日のフォーメーションだと、
俺が一番近くにいることが多い。
五関に分かったと伝え、
自分の立ち位置についた。

五関の心配もなんのその。
無事、何事もなく、
パフォーマンスを終えることとなった。

お客さんに礼をし、はける。
中丸君と小山君の声が聞こえ始める。

　「奏、お疲れ！・・・って、おい！」

前にいた奏に声をかけると、
奏が崩れ落ちそうになり、
すかさず、支えた。
息が荒く、体が熱い。
誰かに助けを求めようにも、
すでに他のメンバーは、
楽屋に向かったのか、姿が見えない。
あれだけ心配していた五関は、
反対側にはけたため、
ここには来ないだろう。
仕方なく、彼を背負い
救護室に向かった。

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