五関くんの幼なじみ

俺から見た彼(河合)1 ページ4

今日は、少年倶楽部の収録日。
今回は、久々のキスマイとのコラボがある。
もちろん、俺も嬉しくて、テンションが上がっているが、
俺以上に、テンションが上がっている奴が一人ここにいる。

奏「ふーちゃん、今日楽しみだね！
　 久々に、ひろくんたちとステージに立てるー！」

そう、奏だ。
奏はメンバーを、「ちゃん」付けで呼び、
他の先輩や後輩は、「くん」付けで呼ぶ。
「ちゃん」なんて、初めは恥ずかしかったが、
慣れてしまえば、俺たちだけなんだか特別で嬉しい。

今も、俺の横でテンションが上がってるからか、
ピョンピョン跳ねている奏。
俺より先輩なのに、
俺より年下で、背が低いからか、
または顔が童顔だからか、
男ながらにかわいいと、思ってしまう。

奏「おわっ、いってー」

目の前で奏がつまづいてこけた。
何やってんだ、あいつ。
痛くてなのか、なかなか立ち上がらない
奏の腕をとって立たせてやる。
何こいつ、軽い。

奏「郁人、ありがとうな」

立ち上がって、歩き出そうとした奏が、
ふらっとよろける。
とっさに、腕を引いて、
その場にとどまらせる。

　「あっぶねー。気をつけろよ」
奏「う、あ、うん。ありがとう」

いつもより、歯切れの悪い返事と、
いつもより、熱い体温。
少し違和感もあったが、
スッと離れていった彼が、
普通に千賀たちと話をしていたため、
気にも止めなかった。

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