検索窓
今日:1 hit、昨日:14 hit、合計:1,261 hit

°悪夢 ページ2

.


「休憩は終わりよ。…京夜、いつまで怠けているの」

「そうだ、京夜。ほら、さっさと勉強を始めろ」

辞書に参考書…勉強に関する本が並べられた本棚がびっしりと並んだ部屋に、冷たい声が響く。

3時間ぶっ続けで勉強をした後の休憩時間はたった5分程。休日は1日中勉強をしなくてはならない。
今の時間は午前11時。午後のことを考えると、とても気が重い。「嫌」と顔に出すことは出来ず、再び椅子へと腰をかけた。

"エリート学者の息子"
それが縣の肩書きだった。そんな肩書きを持つ京夜は、親戚だけに留まらず色々なところで注目された。
そんな肩書き1つのせいで。
期待され、遠くのものを見るような目で見られ。1番近い存在であるはずの家族でさえ、身近に感じられなくなっていた。


「京夜、何をぼーっとしているの!早く手を動かしなさい!大体アンタは……」


ああ、鬱陶しい。

ただでさえつり上がっている目を更につりあげ、ガミガミと怒鳴り散らす母の姿はまるでチンパンジーのようだ。
そんな母の言うことに共感するかのように頷き、縣を冷たい目で見下す父。

「……申し訳ございません。お母様、お父様」


期待に応えたいわけでも、褒められたいわけでもない。ただ、自由になりたい。
無駄だとわかっている希望を密かに寄せながら、鉛筆を持った。

°→←設定



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
設定タグ:僕らと妖の絆 , 派生作品 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

水誓 渦桃@ポッセ同盟(プロフ) - 雛月いず/りぃふさん» そ、そうなんですか!それはそれは…ありがとうございます!! (2020年10月17日 18時) (レス) id: ca7c35e793 (このIDを非表示/違反報告)
雛月いず/りぃふ(プロフ) - 水誓 渦桃@ポッセ同盟さん» 本当ですか…!?実は、私の方かお声がけさせていただきたいと思っておりましたところでして…!是非、出させていただきますね! (2020年10月17日 17時) (レス) id: 0b050cbadc (このIDを非表示/違反報告)
水誓 渦桃@ポッセ同盟(プロフ) - 雛月いず/りぃふさん» いえいえ!そして龍牙を出してほしいです…! (2020年10月17日 17時) (レス) id: ca7c35e793 (このIDを非表示/違反報告)
雛月いず/りぃふ(プロフ) - 水誓 渦桃@ポッセ同盟さん» ありがとうございます…!カメ更新ですが、頑張らせていただきます! (2020年10月17日 17時) (レス) id: 0b050cbadc (このIDを非表示/違反報告)
水誓 渦桃@ポッセ同盟(プロフ) - コメント遅れまして、すみません!とても素晴らしいです…!更新頑張ってください! (2020年10月17日 17時) (レス) id: ca7c35e793 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雛月 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年10月11日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。