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side M
急遽決まった翔くんの誕生日パーティー。
俺たちは翔くんに最高の誕生日を贈るべく役割分担をきっちり決めた。
もっとも、俺たちがここまでやる気を出しているのは翔くんの誕生日を祝ってあげたいという純粋な気持ちだけではなくて…
O 「翔ちゃんは…俺らのことどう思ってんのかなぁ…」
翔くんを除く四人で作戦会議という名の飲み会をしていたときに大野さんがぼそっと呟いたその言葉。
思わずみんなして黙ってしまった。
N 「………じゃあ、聞いてみる?」
A 「き、聞くって…」
N 「少なくとも嫌いだとは思われてないでしょ。それに…」
M 「………それに?」
N 「俺もそろそろはっきりしたいと思ってたんだよね」
真剣な目でそう言い切ったにのに反論する人はいなかった。
*
「誕生日おめでとう〜!!」
S 「へへ……ありがと」
三角帽子を頭に被せられて少し恥ずかしそうにはにかむ翔くんがかわい過ぎる。
男四人して鼻の下を伸ばしてしまった。
M 「しょ、翔くん!料理たくさん食べてね!」
S 「え、もしかしてこれ全部潤が作ったの…!?」
M 「うん……口に合うといいけど」
S 「ふっは!ふんめぇふはい!(うっま!すんげぇうまい!)」
O 「翔くん詰め込みすぎだよ笑」
N 「はい、飲み物」
A 「口の周りにめっちゃ付いてるよ〜!」
大量に作った料理も全て平らげ、ケーキを食べる前に少しお腹を休ませることにした。
S 「あ〜食った食った」
A 「翔ちゃんがほぼ食べてたもんね笑」
O 「かわいい顔してめっちゃ食うのな笑」
S 「ちょ、二人ともうるさいっ!」
ソファで騒ぐ三人を横目ににのに小声で話しかける。
M 「にの…」
N 「……翔さん、ちょっといいですか」
にのの醸し出す真剣な空気にみんな姿勢を正した。
特に翔くんは不安そうに。
N 「翔さん……今から俺たちが話すことは、冗談でもなんでもありません。ただ……もし嫌悪感とか、不快感を感じたらすぐに言ってください」
こくん、と翔くんが頷く。
それを合図に俺たちは言葉を紡ぐ。
翔くんへの愛の言葉を。
O 「翔ちゃん…俺たちね、初めて翔ちゃんを見た時からずっと翔くんのことが好きなんだ」
N 「同性を好きになったのなんて初めてでしたし…正直、とても驚きました」
A 「…でもね、この三人も同じ感情を翔ちゃんに対して持ってるって知って…」
M 「……ねぇ、翔くん。俺らは翔くんのことが好きだよ」
「貴方は…俺達のことどう思ってる…?」
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大翔(プロフ) - kkさん» 主催の者ではなく、練習曲29番を書かせて頂いただけの私ですが、主催の方がまだ作者さんを続けていらっしゃるのか分からないので、かわりにコメント失礼します。コメントしていただいて本当にありがとうございます! (2020年1月24日 23時) (レス) id: 7ff2e3a340 (このIDを非表示/違反報告)
kk - 素晴らしい作品!全部すごく良かったです。s受け尊し。 (2020年1月24日 23時) (レス) id: c2bfb0fe32 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - Sさん» 突然失礼します、向日葵です。こちらはあまり更新しないのですが、青い鳥にて騒いでることが多いのでよろしければ…(@air__ap) (2018年2月1日 16時) (レス) id: 76ade9e498 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 返信ありがとうございます!! 早速検索かけます! (2018年1月28日 3時) (レス) id: 539aafff22 (このIDを非表示/違反報告)
あま音(プロフ) - Sさん» 恋色は青い鳥(@Kw_C2a)もやっておりますよ(*^^*) (2018年1月27日 9時) (レス) id: 95b1de6e50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:「赤い櫻は冬に咲く」製作委員会 x他6人 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年1月21日 9時