17.失恋と痛み。 ページ17
｢どうして……そう思うの？｣
絶望の色をみせるマイさんは、今にもぼろぼろ崩れ落ちそう。
｢俺さ、彼女にはAの話、しないんだわ。
なのに、なんでお前知ってんの？
Aのことも、こいつの家も。
そういえば、前に聡がAのこと聞き回ってる人がいたって、
聞かれる度言ってたんだよ。
それがぱったりなくなった時に、マイが現れたんだよね……
ねえ、これ偶然？｣
じりじりと1回も目をそらさないまま、マイさんに近づく風磨くん。
それは、今まで見たことない風磨くんだった。
無だった感情が怒りと、恨みでいっぱいになってくのが見えた。
でも、私には分かる。ずっと見てきた私にはわかるんだよ。
悲しいんだよね。風磨くん。
風磨くんは、優しいから、自分が傷ついても
悪く思われていいって、思う人なんだよ。
｢風磨くん、ごめんなさい。騙すつもりはなかったの。
ただ振り向いて欲しくて｣
｢ただ振り向いて欲しくて？それだけ？
それだけのために、Aをこんなに傷つけたの？
なあ、俺のことずっと見てたんだよね、
俺がこの子のことずっと大切にしてきたとこ、みてたんだよね。
なのに、なんでそんなことできんの？｣
もう限界だったのか、へなへなと破片の上に座り込んだマイさんを、見つめる目はあまりに悲しくて。
｢ごめんなさい、だって｣
｢うるさい、もうお前が言うこと、全部信じられない｣
トドメの一言を風磨くんは言い放ってしまった。
｢……ごめんなさい｣
パリパリ……
立ち上がり、傷だらけで真っ赤になった肌を痛がることなく、マイさんは部屋から出ていった。
引きちぎられたネックレスを置き去りにして。
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★ - 19【大きものから近くにあった袋に入れていく】→大きいものから、 23【見つめ会った瞬間】→見つめ合った瞬間、 34が35になってます (2019年10月14日 19時) (
レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
梶篤紘(プロフ) - あいりーんさん» 返事遅くなってしまってすみません！ありがとうございます！少しずつですが。更新頑張りますので応援よろしくお願いします！ (2018年11月27日 16時) (レス) id: 4f345f729c (このIDを非表示/違反報告)
あいりーん - このお話大好きです！！！続きが早く読みたいです！！ (2018年9月30日 23時) (レス) id: cb9d036894 (このIDを非表示/違反報告)
梶篤紘(プロフ) - Nicoさん» ありがとうございます！受験生なので、頻繁に更新出来ませんが、どうぞ頼んでいただけると幸いです (2018年9月5日 20時) (レス) id: 4f345f729c (このIDを非表示/違反報告)
Nico - 続きがすごく気になります！ (2018年9月3日 16時) (レス) id: 154599bbac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梶篤紘 | 作成日時：2018年8月30日 1時
