33:柱稽古を受けよ#水柱編�� ページ33
＊
「…やめろ」
再度注意するが、Aはスリスリをやめない。
「…やめろと言っている」
スリスリをやめないどころか、冨岡の一括りにしている髪の存在に気付いたAは後ろの髪に顔を埋めてブルブルと顔を左右に振りはじめた。
「……………」
ブルブルに飽きたのか、今度は冨岡の背中に頭をグイグイと押し付けている。
次々と訳のわからない行動をするAに冨岡は
「(まるで犬だな……)」
しだいに、飼い主に構って欲しくてじゃれつく犬に見えていた。
そう思えば不思議と腹立たしさは消え、むしろちょっと愛着さえ湧いてくる。
じゃれつく犬(A)を落ち着かせるため冨岡は懐からきび団子を取り出した。
お食べ。とAに無言できび団子を差し出す冨岡
その行動にAが驚く。
(え！？この人、きび団子持ってる…そしてそれを私にあげようとしている…ということは……この人が桃太郎！？)
馬鹿と天然を組み合わせてはいけない絶対に。
何も言わず団子を自分に向ける冨岡が『早くこれを食って俺のお供になれ』と言っているように感じたAは『仕方ない。仲間になってやろう』という意味を込めて。
きび団子を食べた。
もぐもぐと団子を食べて顔を綻ばせるAを、尻尾を振って喜んでいる犬に見えている冨岡はAの頭をなでる。
(しょーがないな。きび団子分だけ鬼退治に付き合ってやるか)
冨岡を桃太郎だと思っているA
そんなAを犬だと思っている冨岡。
天然馬鹿コンビが絶妙な昔話を成り立たせていた。
その後、任務に向かう冨岡の後ろをAがずっと付いてきたことは言うまでもない。
＊
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下野岸(プロフ) - たこさん» ありがとうございますぅぅぅ！兄貴いいですよね(o^^o)糧だなんて！そんなこちらこそその言葉を糧に生きていきます！更新頑張りますね！続編もお読み頂けたら幸いです！ (2021年2月15日 20時) (
レス) id: 89e4f77b3f (このIDを非表示/違反報告)
たこ - とってもおもしろいです！兄貴が大好きなのでこの作品を糧に仕事頑張ります(´;ω;｀)更新頑張ってください！応援しています！ (2021年2月15日 19時) (レス) id: 00aa00b8b4 (このIDを非表示/違反報告)
下野岸(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます！すごく嬉しいです(TT)更新がんばりますので、こちらこそよろしくお願いします！素敵なコメント本当にありがとうございました！ (2021年2月5日 23時) (レス) id: 89e4f77b3f (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - とてもおもしろいです！煉獄さんのキャラが新鮮でおもしろい！続きが気になります！！これからも更新頑張って下さい！ (2021年2月5日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：下野岸 | 作成日時：2021年1月19日 8時
