実は私、妹なんです。

胸の痛み ページ44

センラさんを悲しませたかったとか
そういうわけじゃない
そんな顔、しないでほしい...
そう思ったせいなのか胸がきゅうっと痛くなり
思わず胸元の服を握りしめるとセンラさんは
突然焦り出した。



せ「胸痛いん？！心臓...ちゃう、よな？
病院とか行った方がええんちゃう？」


「あ、いえ..本当に大丈夫です.......
センラさん、..その...今日だけ...
そばにいてもらってもいい、ですか？」


せ「もちろん！今日だけやなくて呼んでくれたら
いつでも来るから、何でも言うてな？」


「...ありがとうございます、」



センラさんは嬉しそうに微笑みながら
頭をそっと撫でてくれた。
その瞬間もまた、胸が痛くなった。


晩ごはんが出来るまで、せっかく沸かしたからと
センラさんの分も紅茶を淹れてゆっくりする。
少し前までは紅茶が苦手で、まだ飲める紅茶も
レモンティーだけだから少し申し訳ない。



「...すみません、レモンティーしかなくて..」


せ「ええやん、俺も好きやで？
うらたん言うてたよ Aはコーヒー飲めないし
紅茶も飲めないからカフェ行ったらココアって
決まってるんだよーって、笑
でも最近 レモンティーが飲めるようになったから
美味しいレモンティーの店探してるって」


「ああ..だからこの間どの会社のレモンティーでも
飲めるのか、とか言ってたくさん買ってきたんだ笑
あと レモネードも飲めるようになったから
レモネードもたくさん買ってきて冷蔵庫が...」


せ「あ...黄色だらけやんｗｗ俺の推しみたいな
冷蔵庫になってもうてるやんか...うらたんも
過保護すぎるというか、なんていうの...笑」


「ほんと、困っちゃいます...笑」




そういえば、と言ってセンラさんが
今日ここに居る事をお兄ちゃんに伝えると言い出し
私は慌てて止めた。いや、止めるのもおかしいけど
伝えられるとそれこそ本当に困るのだ。

いくらセンラさんが浦島のメンバーだとしても
きっと夜に私が男の人と2人きりで
私の部屋に居るなんて言ったらすぐにでも
私の家まで全力で向かってくるだろう。




「...お兄ちゃんには私から説明するので、
センラさんは大丈夫です」


せ「なんかちょっと怖い気もするけどならええか...
てか、ほんまにええん？ここにおるとか言ったけど
泊まってくよ？俺、帰らへんよ今日」


「大丈夫ですけど...パジャマとかないです
お兄ちゃんのしか、.....」


せ「.....サイズの問題やな、..」

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