実は私、妹なんです。

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アンチとかではない、けれど
それは私にとっては想像のし難いものだった。

坂田さんの言う通り、それは確かに手紙だけど
ボールペンや鉛筆、シャーペンではなく
紛れもなく血液で書かれたような赤茶色のものだった
消印的にも時間が少し経っているせいだろう
赤というよりは ほぼ茶色に近いがそれは確実に
血であると言い切れる。
月に1度ほどのペースでやってくるアレのせいで
男性よりも女性の方が血液は見慣れているし
血液をちゃんと洗濯しないとこんなような色へと
変わる事はもちろん知っている。
坂田さんはきっと看護師さんであったらしいから
その時の知識などで分かったのだろう
...まぁ、文字も指で書いたような太さだったし。

隣に座るセンラさんが少し遠慮しながらも
私の肩にそっと手を乗せて落ち着くようにと
撫でてくれ、志麻さんも他に真っ黒な封筒がないか
箱の中を入念にチェックしてくれていた。



さ「....なんか、あったりする？変なリプ来てたり
配信中のコメ欄とか..そういうのは大丈夫？」


「....そう、いえば..」


せ「なんかあるなら相談してほしい
ちっちゃい事でもAちゃんに危険が迫る事かも
しれへんから、な？大丈夫やから」


「.....最近、変なことがあって..」



そう、それはここ最近だった。
特に何か特別な事をしたわけでもあったわけでもない
メジャーデビューをしたくらいで本当になにもなく
いつも通り過ごしていたけれど、突然30分おきくらいに
リプしてくるひとが現れた。
今までも私が何かツイートしなくてもリプをくれる子は
もちろん居たのだが、頻度というかこの子はいつ
起きて仕事や学校に行って、寝ているのか？と
思うほどに1日に何十件も送ってきていた。

内容は別に様々であれを食べたとかこれをしたとか
これを買いに行ってきたとか、ただ好きです。とか



「...でも、最近は変わってきて..
○○さんには返信するのに自分にはしてくれないとか
○○さんのにいいねした理由はなんですか？とか
歌い手の○○さんとこういう話してましたけど
自分はこうで、とかそういう感じになってきて
困るというか...他の方のお名前を出されるのは
違うと言うか 困っちゃうことですし、..」



すべてを説明すると事務所にも話した方がいいし
お兄ちゃんにももちろん伝えるべき。
それから、ファンレターは一旦開けるのを
やめにした方がいい、という結論に至った



せ「とりあえず今日俺時間あるし
うらたん仕事終わるまでここにおるわ」

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