26 ※少々BL表記あり。 ページ26
「真奈美？飲むでしょ？適当に惣菜か………ぇ？」
相葉「お邪魔してます！お久しぶりゆみちゃん！」
半年も連絡がなかった、相葉雅紀が当たり前のようにソファに座る。
相葉「誰かお友達でもくる？」
「…い、や」
相葉「じゃ！俺とクリスマスパーティーしよ！はい！ケーキも買ってきたよ！」
あまりにもの当たり前の相葉雅紀に呆気にとられてるとすくっと立ち上がって何も言わず私を後ろから抱き締める。
「っ？！あ、ぃ、ばさんっ？！」
相葉「……砕けてきた」
「……ぇ？」
相葉「…ニノに、告白した」
あっ。忘れてた。
「…そ、れで？」
相葉「おもいっきり抱き締めてくれたけど……"ごめん"って…分かってた事だけどね…そしたら、無性にゆみちゃんに会いたくなった。ごめん。突然…今日さ」
「…お誕生日おめでとうございます」
相葉「っ？！知ってたの？！」
「ファン歴長いんですよ？」
相葉「…ありがと。ごめん、しばらく、こうしてていい？」
「仕方ないですね…。プレゼントも何もないから…私でよかったら…」
相葉「っ、ご、めんっ」
長年片想いしてきたんだもんね。
誰にも言えなくて苦しんで。
気付けば私の首筋は、相葉さんの涙でびっしょり濡れていた…。
「お腹空きません？１人じゃ食べきれないので…」
まだグズグズ中の相葉雅紀からすり抜けて冷蔵庫を開ける。
相葉「っ、く…あ、れからにの、は？」
「何も連絡ないですよ？会いもしませんし」
相葉「おれ、てっきりゆみちゃんとニノが付き合ってると思ってた」
「私じゃなくて美来さんでしょ」
相葉「ううん。美来は他の男と秒で結婚したよ？」
「…は？」相葉雅紀の発言に開けた缶ビールを床に落とした。
相葉「ちょっ？！ゆみちゃん？！大丈夫？！」
「…け、っこん？」
私より先に相葉雅紀が床に零れたビールを拭いてくれてる。
相葉「…俺らといても、結婚は出来ないから、ね」
「……あいつは、納得したんですか？」
相葉「美来が幸せになるなら、って…え？ゆみちゃん？」
気付いたら、今度は私の瞳から大量の涙が……
相葉雅紀か慌てて私を抱き締めてくれた。
え？なんで？
なんで、泣いてるの？
自分でも何の涙なのか分からなかった。
相葉「……あひゃひゃ。イブに俺ら何で泣いてるんだろうね？けど、１つ言える事はね？その涙は今のゆみちゃんの気持ちなんじゃないかな？」
そう言って相葉雅紀は優しく髪を撫でてくれた。
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作者名：yumi | 作成日時：2020年8月28日 18時
