恋…とは。[ARS] (ページ21)

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規則正しい寝息が聞こえて目が覚める。
この歳で二回はしんどい…。
明日、今日が休みでよかった。

二宮和也に抱かれて変わったこと。
"好きだ"
"綺麗だよ"
"俺だけを感じて"

そりゃー…全身真っ赤になる程の囁き追加。
初めて抱かれた時には聞かなかった言葉達。
…美来さんとまた何かあったな。
と、素直に喜べない年齢でもある。

シャワーを浴びたくて寝てる二宮和也を起こさないように(これ以上はむり！！)ベッドをすり抜ける。

その時何気に見たスマホ。

「え？」

あれから避けられてた、佐久間くんから何度も着信が入ってた。今日、彼は夜勤だったような…
トラブルでもあったのかな。
時間を見ると着信から三時間もたっててタップしようとした手を止めた。
急用だったらメッセージでも送ってくるでしょ。そう勝手に思いまだ火照ってる体を冷やす為に浴室に行こうとしたら、家のチャイムがなる。

え？今朝の5時だけど？？
まさか、また相葉さん？？

バスタオルだけ体に巻いてるけど…とりあえず恐る恐るインターフォンを取る、と。

「すみません、こんな時間に」

と。仕事以外では見たことない私服姿の佐久間くんだった。
慌ててジャージに履き替え、二宮和也の存在もすっかり忘れて玄関を開ける。

「どうした？今日は夜勤じゃなかった？」

佐久間「…代わってもらってます。何度も連絡しましたけどゆみさん出なかったんで」

「あー、ごめんね？気づかなかった」

佐久間「…昨日付けで辞めました。と言うか今日から九州に異動です」

「…え？昨日が最後だったの？私何も聞いてなかった」

佐久間「…すみません、俺が口止め、お願いしてました。でも、どうしても伝えたい事があって」

「……」

佐久間「……俺、ゆみさんの事が好きでした」

「……っ」

佐久間「でも、あの時迎えに来られてたのは相葉雅紀さんですよね？」

…やっぱり。
佐久間くん、気付いてたんだ。
そして、勘違いして…。

佐久間「芸能人の方がゆみさんの近くにいたら俺なんて…そう思ったら、ゆみさんの側に居るのが苦しくなって、勝手に逃げだしちゃいました」

「…佐久間、くん」

佐久間「違う施設も経験してみたいな、って思ってたし、いい機会だと思って異動希望出したらスムーズに通っちゃって、でも…どうしてもゆみさんに会いたくて」

「ふーん？？ゆみってこんな若いのがよかったんだ？」と不意に声が聞こえて慌てて振り向くと上半身裸で髪はボサボサの二宮和也の姿があった。