好き？嫌い？ ARS.NK (ページ17)

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二宮の息があがってくる。

やばい。
本気のキスだ……

ここは職場。
これ以上の事はあってはならない。

「……んっ！ちょっ、ダメっ」

二宮の肩をぐっと押す。

二宮「……何他の男にキスされてんだよ」

「……っ」

二宮「櫻井さんと俺。どっちのキスが
よかった？」

「…ば、かっ！」

二宮の頬をパシッと軽く叩いて
資料室を出た。

本当にあの子は私をどうしたいんだろ。

潤くんとはもう会ってもなくて
私の気持ちも知ってるはずなのに。

その日は仕事にならず…

沙希「クマできてるけど？」

定時前に上がり
沙希に連絡して居酒屋へ。

翔と同じこと言われ
そんなに私の顔ひどいのか…と落胆。

沙希「年下くん？」

「…うん。結婚してた」

沙希「まじ？不倫？」

「そう、なるよね？けど愛し合っての
結婚…じゃない、みたいでさ？」

沙希「ふーん？今の子って本当に
なんでもありなんだ？」

「…だね？」

沙希「んで？そのクマの原因は？」

「……どうしたらいいのか分からなくて」

頼んでたビールが来て
一気に流し込む。

「くはっー！！やっぱこれだな！」

沙希「ふふっ、そんな事言ってるから
年下に手懐けられてんだよ」

「…っ。だってね？！一度しか寝てないの！
なのに…好き、なんだもんっ」

沙希「そんなにいいの？」

「可愛い！カッコいい！何でも持ってる！」

沙希「…アイドルじゃん」

「そうなの！そうなんだけど…好きだもんっ」

沙希「その気持ち彼は知ってるの？」

「…すごいドヤ顔で、私が好きになるの
分かってたって」

沙希「おー。ホストまがいのセリフ言えるんだ？」

「ホストよりマシ！金は貢がなくてもいいから！」

すでにジョッキは3杯目。
結構効いてきた。
溜め込んでた事を沙希にぶちまけてるから
スッキリし出した。

沙希「どんな子か見てみたい」

「……惚れるからダメ！」

沙希「あんたのものじゃないでしょ」

「……私のだもんっ！って、言いたいっ」

トイレ～と言って立ち上がり個室の
ドアを開ける。おー、結構酔ってるな。と
一人で笑う。

「あれ？ゆみさん？」

「はい？」

……トイレに行く途中に突然名前を呼ばれて
振り返ると…

「…潤くん？」

「……」

松本「やっぱりそうだった！結構酔ってるね？」

潤くんの隣には
すごく可愛らしい女性が。