好き？嫌い？ ARS.NK (ページ11)

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二宮が出て行った玄関をぼーっと
見てた。

やっぱり。
遊ばれてたんだ。
そうだよね。43歳のおばさんを
好きになんかならないよね…

潤くんのことがあって
面白がって私に近付いてきたんだよね。

あまりにもの悔しさで涙も出ない。

「二宮のバカ！！！」

玄関のドアに思い切り靴を投げ飛ばした。
と同時に…ピンポーンっとチャイムが。

「……誰」

「何の音？！」

…沙希か。

そこでハッと我に返って
何も着てないのに気付き
慌ててスウェットを着て玄関を開ける。

沙希「靴？」

「……あー。気にしないで？」

沙希「ん？ゆみタバコ吸ってたっけ？」

「……」

バカ二宮。

沙希「……ふーん。歳下ねー？」

「……好きに、なってたからさ？
彼女いるなんて聞いてなかったし…」

沙希「別にいいんじゃないの？」

「は？」

沙希「今の子ってさー？なんでもありじゃない？
歳上だろうと妻子持ちだろうと」

「……」

沙希「だったらさ？ゆみがそのイケメンくんを
手懐ければいいじゃん！」

「…手懐け、る？」

沙希「最悪。彼女から奪う！ってのも
ありなんじゃないの？」

……言われたらそれもありかな。
二宮の彼女がどんな子か知らないけど。

遊ばれたって事には変わりないんだから
逆に彼を利用するってのもありだよね！！

そう自分に言い聞かせて
決戦の舞台……

職場に着いた月曜の朝。