遠くて近い、私の太陽 2 【日向翔陽】

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その日、2人でご飯を作って、


翔陽くんのご飯が美味しくて、


試合のこととか、シーズンのこと、


たくさん話したあと


沢山の好きを教えてもらった。


そんな日を越えた朝は、まだ顔を見るのが恥ずかしい。


「なんで照れてんの」


「逆になんで普通なの？」


「A可愛いなって思ってるよ」


「会話になってないな…」


「そろそろ慣れて！」


ぎゅって抱きつかれてまたベッドに逆戻り。


暖かい腕の中で笑い声が漏れる。


「翔陽くん大好き」


「お！俺も大好き」


「明日言うって電話で言ってたのに言ってなかったから」


「え？昨日の夜だいぶ沢山言って「そ、その話はナシ！」


「あ、足りない？」


「そんなことないよ…」


「可愛いなあ」


顔が近づいた瞬間、アラームがなった。


そうだ今日大学行かなきゃ。


「まじか…今日サボったりしない？」


「しません。」


「大学終わったらまた俺ん家来る？」


「練習は？」


「あるけど…だめ？」


その顔ずるいの知ってるよね。


私弱いんだから。


なんでもいいよって言いたい。


「荷物取りに1回私の部屋帰っていい？」


「やった」


きつく抱きしめてくる腕から何とか抜け出して着替える。


そんなに急ぎじゃないけど


お世話になってる先生のゼミだから早めに行かなきゃ。


「俺も行く」


「うん、電車これだけど平気？」


「なんでもいいよ。俺も入れたりすんのかな」


「入れるよー。」


「えっ、じゃあ俺も大学生ライフやりたい。Aの授業終わるの待ってる。」


「3限だけだけど1時間半あるよ。いい？」


「おう！」


手を繋いで家を出た。


いつも乗ってる電車に翔陽くんがいるのが不思議。


凄く嬉しい。


「あそこが正門」


「うおー、テレビで見たことある」


「時間どこで潰すのがいいんだろう、カフェか空き教室か…。私の使う号館だと売店も学食もないし…」


「Aさん！！」


元気な明らかに男の声がAの名前を呼んだ。


やな予感する。


「おー、新倉くん。おはよう。」


「おはようございます！今日の松ゼミ課題やりました？」


「やったに決まってるでしょ」


「先輩、実家帰るとか試合見に行くとか言ってたから忙しくて忘れたと思ったのに！」


「人の不幸を願わないの。ごめん翔陽くん、どこで待つ？」


「いやどこでも「彼氏っすか？」

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