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『分かった。すぐ行くからじっとしてろ。』
「ごめ、ごめんなさい…」
通知を見て涙がどんどん溢れてくる。
部屋に入ってすぐうずくまった。
個性が漏れていたらって考えるだけでさらに怖い。
みんなが今苦しんでいたらどうしよう。
感情を捨てようにもどこに捨てたらいいか分からない。
お兄ちゃんが迎えに来てくれたって収まるわけじゃない。
帰ったら結局、家族を苦しめる。
だったらいなくなった方が。
雄英の敷地は広いんだから、誰もいないようなところ
先生とかに頼んで誰も近寄らないようにして貰って
廊下の窓からならみんなに会わずに外に出れる。
まだ勝手に流れる涙は止まる気配がしないけど、
動ける、大丈夫。
そう思うのに足が動かない。
怖い、苦しい、悲しい。
もう貰った感情なのか、
自分の感情なのか分からなくなってきた。
誰か助けて、私を誰もいないところに連れてって。
矛盾した思いが回り続けて気持ち悪くなってくる。
こうなると昔の記憶がどんどん湧き上がってくる。
『気持ち悪い』『敵みたい』
『その個性がなんの役に立つの？』
「わかってるよ…っ」
誰も来るわけない。きっと来てくれない。
個性がここまで漏れたら、誰も近づきたくない。
鋭児郎だって、もう私のこと。
呼吸がどんどん苦しくなって、
もういっそのこと消えてしまいたい。
でも…、1人はいやだ。
突然、凄いノックの音が鳴った。
「A！いるのか！？」
「え…なんで」
「話したいことがある！だから顔見せてくれねえか。」
「…私、個性が」
ドアから離れなきゃ。
鋭児郎から少しでも距離取らないと彼が苦しむ。
「A」
ドア越しに聞こえた優しい声。
いつも通りの声量なのに何故か耳に届く大好きな声。
「俺は大丈夫。お前と話したい。」
「やだっ…だってもう、傷つきたくないよ」
「開けていいか」
「だめ、鍵閉めた「ならぶち抜くから離れてろ。」
何故か本気でやると思ったから自然と体が動いた。
壊されたドアの向こうで、
私のヒーローが立っていた。
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なつとん(プロフ) - ♡さん» ありがとうございます…！！三角関係?もすれ違いもまともに書けたことないんですけど、ちびちび頑張っていきます、コメントめちゃくちゃ活力ですありがとうございます！！ (2023年1月30日 8時) (
レス) id: d157acdb5e (このIDを非表示/違反報告)
♡ - 瀬呂ｰｰｰｰｰｰｰ！！！The･メインキャラではないのに人気ありすぎの瀬呂の恋にすごくきゅんきゅんしてる。。 (2023年1月30日 2時) (レス) @page3 id: efa07b04ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつとん | 作成日時：2023年1月29日 23時
