第51話 跡部side ページ4
跡部様side
〜〜愛の巣(妄想111話参照)〜〜
忍足『名前)に冤罪って気付いてもらえるだけで満足やから』
ヘッドホンから忍足の白々しい声が聞こえる
チッ…クソっ…忍足のやつ、Aの前で清廉ぶりやがって
普段は
忍足「Aのリップになりたいわぁ…ずっとAにキスしてみたいなもんやん」
忍足「Aは天使やからなぁ、今頃天界は大騒ぎになっとるで」
忍足「たとえ、Aが太平洋にいるプランクトンでも見つけ出して愛せる気しかしかんせんわ」
忍足「除夜の鐘が鳴っても俺の煩悩は消せへんで」
気持ち悪ぃ…
貴方『でもっ』
A、俺様のAよ。なぜそんなに愚かなんだ
忍足なんかをすぐに信じやがって
本当に俺様が導かないと駄目な可愛いやつだな
忍足『俺はこうやって…』
ガタッ
聞くに堪えずヘッドフォンを外した
時計の音すら耳障りだ
そもそも、忍足はAの何を知っている?
Aの寝相や朝のルーティン、好きな紅茶の銘柄、普段車に座る位置に、自然と並ぶ立ち位置、トイレに行く回数や使用時間、口癖、足や腕を組む時に右足や右手が上になること、左耳に髪をかけること、夕方に車から降りたら空を見上げて星を確認すること、寝る前にゆっくりと瞬きを2回してから寝ること……忍足は全然知らないはずだ…理解していない
そんな奴に涙を流す必要はないだろ
Aの口から紡がれる言葉も、小さな頭で考えることも、瞳から零れ落ちる涙も全て俺様だけのモノだ
いや、落ち着け。怒りに飲み込まれるな
まだ、Aは誰のモノでもない
何か大事なことを見落としている
………………??
なぜ仁王が黒幕だと気付いたのに立海に?
忍足に対して誤解をしていたということは、仁王について気づいたからだ
そのときAは何を思った?
なぜまだ立海に?信じていた奴に裏切られたのになぜ?
幸村の為と言っても可笑しい…
何がAを留めているんだ?
Aの中に何がいる?
いてもたってもいられず電話をかけた
68人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みょん助 x他1人 | 作成日時:2022年9月23日 13時