狂愛疾患

第17話 ページ20

貴方side

あれから二日、雅治は学校を休んでる

多分私のせい……私に合わせる顔がないからとかやましい理由で休んでるのかも

結局あの日のことを知ってるのは蓮二だけ

誰にも伝えてないし、伝える気もない


〜〜朝練〜〜

柳「A、今日の放課後に仁王の見舞いに行かないか？」

蓮二は朝練の時、私にだけに聞こえるように言ってきた

貴方「や……やだ」

絶対に行きたくなくて、思わずそういえば蓮二は

柳「会いたくないのは分かるが、同じ部活である限りこのままではいけないだろう？俺が隣に居る。帰りたかったらすぐに帰ろう。解決しろとは言わないが立海の為に行こう」

貴方「……うん」

蓮二は私にあやす様に優しく言うから強く言いにくい

柳「いい子だ。そういえばまだ跡部に言ってないんだな」

貴方「なんで知ってるの？」

確かに言ってないけど、どうして蓮二は当たり前みたいに言うんだろ？

柳「…面白いことを言うな。もしAが言ってたら少なからず態度にでるだろう？…すまないが、弦一郎に見舞いのことを報告してくる」

貴方「うん、わかった」

私ってそんなに態度に出やすいのかな？


〜〜放課後〜〜

柳「案外すんなり了承してもらえてよかったな」

放課後、二人で部活を休んで一緒に雅治の家に行くために校門を向かっている時に蓮二はそう行ってきた

貴方「うん…」

私的には全く良くない、なんなら部活の方がいい
一体どんな顔して彼に会えばいいの？

柳「夕方には雨が降るらしいから早く済ませよう」

蓮二は私の緊張をほぐすためか隣でずっと何か言ってるけどほとんど耳に入らない

貴方「ねぇ…私も行かなくちゃだめ？」

柳「……」

彼の服の裾を掴んで見上げて聞いたら突然黙った

？？

貴方「蓮二？」

柳「…ｯああ、何度も言っているだろう？Aが何かしないと仁王は変わらないぞ」

貴方「でも…」

どうしても行きたくない…逃げる理由を考えてもきっと蓮二には論破されちゃう

柳「あれは氷帝の…」

その言葉に顔を上げれば


貴方「亮くん！？」

制服姿の亮くんが校門の前に立っていた

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