第26話 ページ31
貴方side
〜〜病室〜〜
幸村「どうして…どうして俺のAは俺に隠し事をするのかな?俺のこと嫌いなの?……傷つけたくないんだ…でも優しい俺のAなら許しくれるよね?」
暖房が効きすぎてカラカラな病室
果物を剥くために持ち込まれたペティナイフは何故か私の方を向いていて……
どうしてこうなった?
〜〜数十分前〜〜
貴方「今日はいつもよりも顔色がいいね」
幸村「Aが来るって聞いて嬉しくてね。そうだ、Aのために林檎を向いたんだ。食べるよね?」
そう言って精市はテーブルから剥いた林檎を出してきた
貴方「いや、悪いよ。そういうのは精市が食べなくちゃ。それにナイフなんて持ち込んで大丈夫なの?」
気を使わせて申し訳ないやら目の前で包丁を持つ精市が心配やら不安になってしまう
幸村「実はもう嫌って言うほど林檎を食べてしまってね…俺のためにも食べてほしいんだ。これ?これは家から持ってきてもらったんだ。病院の許可も貰ってね」
精市はダメ押しで首を傾げながら私にお皿を押し付けてきた
…ずるい
結局1個食べれば精市は嬉しそうにどんどん大量の林檎を剥き始めた
幸村「最近学校はどう?」
精市は私の方を見ないで聞いてきた
どうしよう…どこまで言うべき?…いや、何も言わないべき
貴方「上手くやってるよ」
当たり障りなく行こう。無駄に話す必要もないし精市に気苦労も負わせたくない
幸村「へぇ…じゃあ、なにか事件とかは?」
部屋が十分に暖まったのか突然エアコンが止まって静かになった
ただただシャリシャリと皮の剥く音が響いてなにか不気味だ
少しザワつく気持ちを抑えたくて自分の髪の毛先を弄り始める
貴方「う〜ん……特にないかな?そういうのは蓮二とかに聞いた方がいいよ。私よりもきっと詳しいだろうし」
そう言うと精市は林檎を置いて私を見据えた
幸村「俺はAの口から聞きたいんだけど…まぁ、そうだよね…俺のことを信用してないんだね?」
貴方「え?」
どういうこと?
幸村「ほら、Aが隠し事をする時のクセがでてるよ」
貴方「クセ?」
幸村「そりゃあ、俺がAの気持ちが分からないわけないだろ?こんな身体じゃ苦労をかけてばかりで悩みとか話せたくて当然だ。でも…そう分かってても悲しいや…」
何を言ってるの?なんて返せば正解なの?
貴方「わ、私は病気とか体調で判断しないよ?ただ精市が大切だから…巻き込まれてほしくないの」
幸村「大切だなんて面白い嘘言うんだね」
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みょん助(プロフ) - 無名さん» 初コメありがとうございます😭褒めてくれてとっても嬉しいです。きっと最終も馬鹿みたいに長くなるので安心してください。更新頑張ります!! (2022年8月18日 23時) (レス) id: 3e82d7f712 (このIDを非表示/違反報告)
無名(プロフ) - 初コメ失礼致します!いつもこの作品を愛読させていただいてました!2年だなんて…!!すごすぎます!最終なのはちょっと悲しいですが、更新がんばってください! (2022年8月18日 21時) (レス) id: b80ccc6ac9 (このIDを非表示/違反報告)
みょん助(プロフ) - 後輩@赤紫さん» ありがとうございます!!これからも頑張るのでよろしくお願いします🤗🤗 (2022年7月23日 13時) (レス) id: 3e82d7f712 (このIDを非表示/違反報告)
みょん助(プロフ) - かるぴんさん» ありがとうございます!すっごく嬉しいです!言葉に出来ないくらいに!!私も大好き!これからもよろしくお願いします🤗🤗 (2022年7月23日 13時) (レス) id: 3e82d7f712 (このIDを非表示/違反報告)
後輩@赤紫(プロフ) - お誕生日おめでとう御座います!✨🎂🎉遅すぎましたかね😇受験と夢小説、頑張ってください!😘 (2022年7月23日 12時) (レス) id: 6538b0c01d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みょん助 | 作成日時:2022年3月8日 15時