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「やば、」

鏡に映る首元を見て驚く。そのつけられた無数の跡を指でなぞる。さすがにこれは、と思い彼がまだ眠っているベッドへと向かう。

「ねぇ濱くん」

「……ん?」

「これ、昨日つけたでしょ?」

「………」

薄っすらと開けた目を閉じ、知らんふりをする濱くんにはぁ、とため息をつく。

「見えるとこにつけるの、だめっていってるよね?寝てる間にするなら、もっと見えにくいところに…」

「…だって、首やないと我慢できへんもん。それより下とか、俺もう襲ってまう」

掠れた声でそうつぶやく彼にドキリとする。

「も、もう!首にするのも我慢して!わかった?だめだからね!」

朝から心臓に悪いなと、洗面所に戻ろうとすると後ろからクイッと袖を引っ貼られる。

「それはむり。」

「…えぇ?」

「俺のもんって印ないと不安やねん。一緒におれる時間少ない、し」

「……わかったから!つけてもいいけど、数は減らして!ね?」

結局、彼のかわいい独占欲を前に、私は降参してしまった。



「メイクで隠れるかなぁー」

とぼやきながらAは朝の支度を始める。

(面倒くさいやつでごめんなぁ、でもとられるほうが嫌やから許してな)

優しい彼女に感謝しながら、

「行ってきます!」

の元気な声を聞くときまで、俺は目を閉じた。

犬猫系→



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設定タグ:濱家隆一 , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:みぃこ | 作成日時:2023年3月28日 18時

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