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はじめ side


コンビニで温かい飲み物、お弁当、タオルを買いすぐにHAPに帰る。

助手席に座る彼女からは、凄まじい悪臭が臭う。

あの化学兵器並み。


俺は襲ってくる吐き気を必死で耐えながら、運転してなんとか家に帰ることができた。

なかなか前に歩こうとしない女性の背中を強く押しながら逃げないように腕を掴み、家に招き入れた。


言った通り、畑メンバーはみんな帰っていた。


そしてすぐさま、お風呂に入るように命じた。

下着は、今日だけ新品の男性用の下着を履いてもらうことになるが、ないよりはマシだろう。

雨の中、階段と2号室を行き来して必要なものをそろえる。

女性が来ていたジーパンとパーカーは、悪臭と所々が汚れていたり、切れていたりしたので了承を取って捨てた。

そして俺が着なくなったスウェット上下とタオル、下着をわかるようにカゴに入れた。

その上に

"終わったら、2階に来てください"

と書いたメモ書きを置いた。



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約30分後。

慣れない行動で凄まじい眠気と疲労に耐え、半分寝ぼけながらスマホゲームをして時間を過ごした。


階段を上る音で目が覚める。


ハッとして、目をこすり立ち上がる。


「えと……」


女性は、体温が温まったのか少し頬を赤らめて俺に凄い勢いで頭を下げた。


「すみませんっ」

は「えっ、あ、大丈夫です!」

「何度も助けてくれて、その……ありがとうございます!」


ペコペコ、頭と腰がやられるんじゃないかと思うほど女性は頭を下げる。


は「い、いいえ!こちらこそ、かっ勝手な行動で同意もなく家に上がらせてしまってすみません!」


俺は気付いた。


この女性、めっちゃ可愛い。
どタイプで緊張がやばい。


俺と同じシャンプーだけど心なしかいい匂いするし、脚とか細いけどムチムチしてて……って違う。

何を考えているんだ。


は「おっ俺、江田 元っていいます」

「あ、私は須賀Aです、何度もご迷惑をおかけしてこの恩は一体何で返せば……」

は「返さなくていいですよ、大丈夫です!」

「でも……」

は「俺が勝手にやってしまったことなので気にしないでください」


コンビニで買った温かい飲み物はすっかり冷めてしまい、マグカップに移してレンジにかけた。

爆発しかけるところで止めて、


は「どうぞ、座ってください」


と、Aさんに座るように促し温かい飲み物を渡した。

彼女が礼を言うと、ドッと疲れが出た。

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:999 | 作成日時:2019年6月4日 2時

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