女子校で元王子様してました。【月島蛍】

第28話 いつも君が寝てる場所 ページ31

―――


月島のお母さんが部屋を出ていき
私と月島が二人きりになった。




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…そういやさっきまで寝てたベッド
月島がいつも寝てるベッドじゃん


とか考え出したら頭がパンクしそうになる






「取り敢えず家から荷物持ってきたら」





「うん持ってくるね」






「待って、その前に足の腫れ見せて」




「…うん」




下校の時みたいにボールの様には
腫れてないものの
まだ広範囲に渡って赤く腫れている。





「取りに行ける？」




「うん、家目の前だから流石に大丈夫だよ」




「携帯貸して








…一応歩けなくなったりしたら困るから」




家目の前なのに過保護だな〜
と思いつつ優しくて顔が綻ぶ。






「…ありがとう月島」








「早く荷物とってきなよ」



ぶっきらぼうに放つ言葉は
照れ隠しなのはもう、分かる。



「うん！」




―――

荷物を急いでひとつの鞄にまとめて
また目の前の月島の家のピンポンを押す。





「戻りました、4日間お願いします…！」




「Aちゃんいらっしゃい！」




「あの、あまり得意じゃないんですが
料理とか手伝う事ありますか…？」





…月島のお母さんはあんなに可愛くて美味しい
アイシングクッキーを作れる人だから

私なんかがお手伝いしたら
逆に邪魔かもしれないけど。




「本当！ありがとう！Aちゃん
みたいな娘が本当に欲しかったわ〜笑」




…私も月島のお母さんのような
優しいお母さんが欲しかったです

もちろん、私のお母さんも大好きだけど
海外出張が多くて一緒にご飯とか作る事もないし。




「今日はビーフシチューつくるから
ジャガイモ切ってもらってもいい？？」



「はい！」



手際いいねAちゃん！と褒められて
いい気になりながら楽しく料理を作る



―――


「完成〜！！」



「蛍の事呼んできてもらってもいい？」


「呼んできます！」


―――



「月島、ご飯出来たよ」







「すぐ行く」



―――


リビングに戻ると月島のお父さんも帰ってきていた。




「急にお邪魔してすみません、4日間お願いします」



「向かいの家のお嬢さんだね、気にせずに
ゆっくりしていってね」




お母さん同様お父さんも若い。
んー、でも月島はお母さん似かな





…そう言えば私いつも必ず男の子だと
間違えられるのに月島家は誰も間違わなかったな





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王子様呼びも悪くは無いけど
そんなちょっとした事でも嬉しかったり。

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