-実況者- 【私が必要なんでしょ？】 (ページ38)

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実況者と付き合うということはこういうことなんだと実感する。

勿論公表できないから周りに相談もできなければ我慢することが多い、

私の呼吸は酸素を取り込もうと激しくなる。

(もう、帰ろう…)

私は涙で濡れた頬を乱暴に拭いてキヨの家をあとにした。

帰り道すれ違うカップル達に視線がいく、

「もう！やめてよ～」

「ははっ、バカだなー」

仲睦まじく笑い合うカップルは幸せそうで、

私はああはなれないんだと胸が苦しくなる、

(有名実況者って最初から分かってたでしょ？)

胸に問いかける。

私は家につくとすぐにお風呂に入ってシャワーを浴びた。

暖かい水は私の体をつたい排水溝に流れる、

嫌な気持ちも記憶も流れちゃえばいいのに、

俯き目を閉じる流れるお湯に涙は混じって消えた。

ﾋﾟﾋﾟｯ

お風呂から上がり携帯に電源を入れると何件か通知が来ていた。

店長突然でごめんなんだけど、今日来れない?

トークが来たのは丁度30分前で、

Aいいですよ～何時から行けばいいですか?

店長神様じゃん !

店長今が15時だから…17時から19時までお願いできる?

A神とお呼びなさい !
A了解です!ではでは…また後で!

店長ありがとう!!!!!!!!

今はなにも考えたくない、

キヨからのlineがきているのは分かっていたけど、私は無視してバイトにいく準備をした。