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蝶屋敷へと向かい、Aをしのぶさんに見てもらっている最中、炭治郎は善逸を屋敷の端へと呼び出していた。
「なんだよ炭治郎、そんな真剣な顔して」
「…善逸。さっきの話だ」
「俺は、何も…」
「嘘をつくのはやめてくれ」
パシリと炭治郎に真正面から叩き切られて、善逸はたじろいだ。
炭治郎に嘘は通じない。
分かってはいるけど、それでもAの頼み。
だからといって、仲間の炭治郎に隠し事をするのも胸が痛かった。
「…俺からは、何も言えない。言ったらいけない約束なんだ、」
「Aと、か?」
「そうだよ。
俺がそう易々と言っていいことじゃないんだ、これ。聞きたかったらAに直接聞いてみればいいよ。素直に話してくれるかは分からないけどさ、」
「Aは、善逸には話してくれたのか」
「うん。でも半ば無理矢理聞き出したみたいな所あるからさ…」
炭治郎は複雑そうな顔をして、それから少し嫉妬の音をさせてた。
その音に、思わず苦笑を漏らしてしまう。
そんな音させといて、なんで気づかないんだよ馬鹿炭治郎。
…早く気付いて、Aを幸せにしてやれよ。
.
どんなに願っても、俺には出来ないことだから。
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みょん(プロフ) - 複雑な気持ちになりました。貴重な体験、楽しい時間をありがとうございました。! 長文失礼しましたm(_ _;)m (2023年3月19日 21時) (レス) id: 1ba8aac85f (このIDを非表示/違反報告)
みょん(プロフ) - なりました。夢主の気持ちもめっちゃ分かるし炭治郎の気持ちもわかります。五感がなくなっていくという感覚などは、分からないけれど、本当に夢主になったような気持ちで読めることができました。作者様は本当に凄いですね。この作品を読んで言葉で表せないくらい (2023年3月19日 21時) (レス) id: 1ba8aac85f (このIDを非表示/違反報告)
みょん(プロフ) - めっちゃ感動しました(泣)大号泣です!感無量です。神作品を作ってくださってありがとうございます。特に最後の子守唄を歌うシーン。段々と炭治郎の声が聴こえてこなくなって、もっと大きな声で歌ってとお願いするシーンがなんというか、とても切ない気持ちに (2023年3月19日 21時) (レス) @page36 id: 1ba8aac85f (このIDを非表示/違反報告)
ワンコ - 感動(>人<;) (2021年3月29日 23時) (レス) id: 1e9b1e52b8 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - 柱の物語みたいです (2021年1月19日 22時) (レス) id: 751c2cfce8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハナ | 作成日時:2019年11月23日 10時