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「紛らわしいことをしてしまってごめんなさい。
もう軽率な行動は取らないように気をつけます。
十分な説明もできずこの場を離れてしまって本
当に申し訳ございませんでした」
声が震えなかったのは向井さんが後ろから見て
くれているのに気づいていたから。
雪野さんの視線が真っ直ぐ投げかけられる。
「そうだったんですね」
雪野さんの綺麗に澄んだ声が響いた。
とりあえずわかってもらえたことに安心して、
一息つく。
雪野さんはどうしてこんなに綺麗で、一所懸命
で、真っ直ぐなんだろう。
自分が真っ黒に見えて、比べられるような土俵
にいないことはわかっているのに、その差に落
ち込んでしまう。
逃げ腰のわたしはすごく惨めだ。
「お話聞いてくださりありがとうございます。
皆さんも、お時間とらせてしまって申し訳ない
です。すぐに練習の準備しますね」
周りのメンバーは、この騒動の間に全員揃った
らしい。
メンバーが揃うまで他の部屋で待機してもらっ
ていた舞台のスタッフさん達を呼びに行くのに、
レッスン室を出ようと後ろを向いたら、
きゅるりと、スニーカーの靴底と床のリノリウ
ムが擦れる音がした。
「ちょっと」
「え、」
「ひな、なんか言うことあるでしょ」
「っ、」
「お前責めるだけ責めて返事それだけ？」
「、岩本さん、大丈夫です」
岩本さんが雪野さんに話しかけると空気が一気
にピリつく。
岩本さんとは業務連絡以外で話したことがない
から、急に会話に入ってこられて困惑してしま
う。
深澤さんがスッと雪野さんの隣に行って、雪野
さんの背中に手を添える。
「っ、保木さん、ご、ごめんなさい
わたし誤解してたみたいで」
「あ、え、とんでもないです
頭上げてください……」
あの勘違いはわたしが悪いから雪野さんが謝る
ことなんてないのに。
だけど、言いにくいことを言うときに、誰かが
そばで背中を支えてくれるって、すごくいいな、
と思った。
羨ましいなと思ってしまうのはきっと、わたし
が欲張りで、浅はかだからだ。
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うい(プロフ) - わおさん» わおさん素敵なコメントありがとうございます、読み進めるのが苦にならないくらい楽しんでいただけて嬉しいです、これからも楽しんでいただけるように頑張ります^_^ (2021年4月10日 18時) (
レス) id: 554bbc3ab6 (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - 名無しさん» 素敵なコメントありがとうございます、わたしもコメントが来るたびとても嬉しくてお話を書くモチベーションになっています、これからもお楽しみください^_^ (2021年4月10日 18時) (レス) id: 554bbc3ab6 (このIDを非表示/違反報告)
わお(プロフ) - 切ない気持ちと、なんだかそわそわしてしまう気持ち持ちながら、いつも読み進めさせてもらっています。今後も、ヒロインさんを見守らせてください◯また、楽しみにしています。 (2021年4月10日 14時) (レス) id: e323b3ed3d (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - こちらの作品の通知が来ると嬉しくて飛んできちゃいます。うい様のお話の進め方が大好きです。44話、めちゃくちゃドキドキしました。今後の展開が楽しみです(^_^) (2021年4月10日 12時) (レス) id: d56cf18763 (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - ユキトさん» ユキトさん素敵なコメントありがとうございます、泣いちゃうほどの文章になっていることがとても嬉しいです、随時更新していくので楽しんでいただけるよう頑張ります！^_^ (2021年4月10日 1時) (レス) id: 554bbc3ab6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うい | 作成日時：2021年2月12日 6時
